(二)世界平和を守ること―これはわたしたちの第二の大事です。 世界平和を守り、世界大戦を防ぐことは、わが国の現代化実現に必要な国際的条件であるだけでなく、わが国の各民族人民が全人類に負うべき国際的な義務でもあります。新中国の成立によって、国家の完全な独立がなしとげられ、中国が外交の面で帝国主義のご機嫌をうかがいながら事をはこぶ時代はとっくに永遠にすぎさりました。わたしたちは、独立自主の見地にたって中国民族の利益から出発し、また世界人民の共同の利益から出発して対外政策を制定し、実行しています。わたしたちは、だんことして帝国主義、覇権主義に反対し、すべての侵略と武力による威嚇に反対し、世界平和を守り、国際情勢が世界平和に、また各国人民に有利な方向に発展するのを促しています。現在、さまざまな大小覇権主義が、世界の多くのところで侵略·拡張をすすめていますが、これは国際情勢をさらに激動させ、世界平和を破壊している主な根源なのです。わたしたちは、世界大戦の危険はきわめて重大な問題であり、十分な注意を払うべきであると終始一貫考えています。全世界の平和愛好勢力は、覇権主義に反対し、侵略拡張に反対するため、だんことした力強い闘争をすすめるべきであり、こうしてはじめて世界大戦の勃発をおくらせ、かなり長い期間にわたる国際間の平和をたもつことができるのです。この目的を達成するために、わたしたちは、第三世界諸国は、異をのこし、同を求めて、一致連合し、また平等の基礎にたって、戦争に反対し、侵略に反対するすべての国との広はんな連合をうちたてるよう努力すべきであると主張しています。わたしたちは、依然として「対等でわれに対する世界の民族と連合し、ともに奮闘し」、全世界的範囲で平和共存の五原則をあまねく実行することを主張します。わたしたちは、大小覇権勢力の侵略行為を前にして、無原則な容認·譲歩をおこなうことに反対し、また、いかなる範囲の戦争であろうと、そこから他人を犠牲にして利益を得ようなどとは決して考えていません。わたしたちは、全世界の平和を愛するすべての国と人民に、ともに覇権主義反対、侵略反対の闘争を強めるよう呼びかけています。これは、世界平和を守る唯一の現実的な道なのです。わたしたち中国人民は、確固とした闘争精神ときわめて強力な生存能力をそなえております。いかなる覇権主義の威嚇や挑戦をもおそれません。中国人民は世界の平和を守るため自己のつくすべき貢献をする決意をしています。
(三)台湾を祖国に復帰させ、祖国統一の大業をなしとげること―これはわたしたちの第三の大事です。辛亥革命七十周年を記念するにあたって、このことはとりわけ人びとの共鳴を得ています。台湾は割譲されて五十年後に、はじめて中国に復帰しましたが、その後つづいて国共和平交渉が決裂し、ふたたび国内戦争がおきたため、台湾はまたも祖国大陸から三十二年にわたって切り離されています。これはわが民族にとってきわめて不幸なことです。中華諸民族は、統一国家をうちたててからの数千年らい、一貫して分裂に反対し、統一を守る光栄ある愛国の伝統をもっています。歴史上、国家の分裂は常に一時的なものであり、常に人心を得ないものであって、結局は統一に帰着しています。一九四九年、中国人民の革命は勝利し、祖国大陸では数十年来の国家の四分五裂の局面が永遠に終わりを告げ、人民の求める国家の統一が実現しました。しかし、大陸と台湾とはいまだに統一されておらず、これは終始全国の同胞の胸をしめつけています。今日、中国と世界の情勢にはすでに大きな変化があらわれています。台湾が祖国大陸から切り離されているという局面をできるだけ早く終わらせようという声は、すでに日ましに高まる、そしてはばむことのできない歴史の潮流となっています。
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