二、偉大な民族英雄
孫中山先生は偉大な民族英雄であり、偉大な愛国主義者であり、中国民主主義革命の偉大な先駆者です。かれのすばらしい業績と勲功はいつまでも歴史に残るものです。かれは、民族独立、民主自由、民生幸福を追求して、生涯その力をささげました。中国の各民族人民は、暗黒の中国に革命民主の旗を高々とかかげたかれの歴史的功績を永遠に忘れないでしょう。中国人民は、かれが革命を指導して帝制をくつがえし、民国を成立させ、そして、さらに民国の看板をかすめとって反動支配をつづけた軍閥勢力との闘争を堅持したその歴史的功績を永遠に忘れないでしょう。中国人民は、かれが国民党を指導して共産党との第一次合作を実行し、辛亥革命時期の三民主義を、一九二四年の国民党第一回代表大会の招集の時期の三民主義に発展させたその歴史的功績を永遠に忘れないでしょう。
南京の中山陵
孫中山の一生には成功もあれば、いろいろと失敗もありましたし、いくたびも身の危険にさらされましたが、かれは不撓不屈の人でした。かれはたえず経験をしめくくり、新しい思想を探求し、歴史の流れにしたがって勇敢に前進しました。人民の闘争を通じて、中国はかならず政治、経済、文化の各面で大きな飛躍をとげ、かならず先進的な国に「追いつく」ことができるとかれは確信していました。かれはゆるぎない意志と非凡な毅力をもって、この理想の実現のために奮闘をつづけ、かれが言っているように「吾(わ)が志の向(むか)うところさえぎるものなし、挫折すればするほど奮いたち、困難に屈せず努力をつづけよう」と偉大な愛国者の英雄的気概をしめしました。孫中山はその生涯を通じて「天下は公(おおやけ)のもの」と「すべては民衆が共有し、民衆が治め、民衆が享受する」という思想を宣伝し、「民衆を喚起し」「対等でわれに対する世界の民族と連合する」ことを堅持しました。晩年にいたってもなお国民会議の招集と不平等条約の破棄のために、病をおかして北上し、また「平和、奮闘、中国を救おう」というおごそかなスローガンをうち出しました、孫中山のこのような革命精神はわれわれに残されたもっとも貴重な遺産として、わが民族のすべての革命者、愛国者を永遠にはげますことでしょう。孫中山先生にたいする崇敬と追懐の情は、今日依然として中国大陸と台湾を結びつける強大な精神的きずなとなっています。
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