――独立自主の平和的外交政策を断固として実施
中国人民が自ら選んだ社会制度と発展の道を堅持し、外部勢力による中国への内政干渉を許さない。平和共存五原則の基礎の上に、すべての国との友好協力関係を発展させ、いかなる国や国家グループとも同盟を結ばず、社会制度やイデオロギーの違いによって国と国の関係の親疎を決めることはしない。各国国民の自ら社会制度と発展の道を選ぶ権利を尊重し、他国の内部事務に干渉せず、強大な国が弱小国をいじめることに反対し、覇権主義と強権政治に反対する。共通点を求めて相違点を保留し、対話や話し合いによって矛盾と食い違いを解決し、自らの意志を他人に無理に押しつけることをしない。中国人民の根本的利益と世界人民の共通の利益から出発し、事自体の理非曲直をわきまえて立場と政策を確定し、公正を堅持し、正義をアピールし、国際事務において積極的かつ建設的な役割を果たしていく。
中国はあくまで国の核心的利益を守っている。中国の核心的利益には、国の主権、国の安全、領土の保全、国の統一、中国の憲法に定められた国の政治制度、社会の大局の安定、経済社会の持続可能な発展の基本的保障が含まれる。
中国は、各国が自国の利益を守るという正当な権利を十分に尊重し、自国の発展の実現に努めると同時に、他国に正当で配慮した利益を十分に心がけ、他国を損わせ、災いを他国に押しつけることは決してしない。
中国は中国の人びとの利益と世界各国の人びとの共通利益を結びつけ、各方面の利益と接点を拡大し、各国・各地域と諸分野や各レベルにおける利益共同体を構築し、発展させ、人類全体の共通の利益の実現を推し進め、人類文明の進歩の成果を分かち合うようにしている。
――相互信頼、互恵、平等、協力の新たな安全保障観
中国は相互信頼、互恵、平等、協力の新たな安全保障観を提唱し、総合安全保障、共同の安全保障、協調的安全保障の実現に努めている。
総合安全保障を重視する。新しい歴史的条件の下で、伝統的安全保障上の脅威と非伝統的安全保障上の脅威が入り交じり、安全保障の内容はより多くの分野にまで広がっていく。国際社会は総合安全保障の理念の強化を必要とし、総合的施策を講じ、枝葉末節と根本の問題をともに解決し、手を携えて人類が直面する多様化した安全保障面の挑戦に対応しなければならない。
共同の安全保障を求める。経済のグローバル化が進むなかで、各国の運命は緊密につながっており、国際社会は共同安全保障の意識を向上させ、自国の安全を確保するとともに、他国の安全保障面の関心事を尊重すべきである。冷戦思考と同盟結成による対抗を捨て、多国間協力によって共同の安全を守り、協力し合って衝突と戦争の防止に力を入れなければならない。世界の平和と安全の維持における国連の役割を十分に発揮させ、公平かつ効果的な共同安全保障メカニズムを確立しなければならない。
協調的安全保障を促す。戦争と対抗は暴力と暴力の交替という悪循環を引き起こすだけで、対話と交渉は紛争解決のための唯一の効果的かつ確かな道筋である。協力を通じて平和をはかり、安全を確保し、戦争を避け、調和を促すべきであり、ともすれば武力を行使する、あいは武力で威嚇することには反対する。
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