昨年東京を訪れた外国人旅行者は594万人で、過去最高だったことが、外国人観光客数および経済波及効果に関する調査でわかった。なかでも中国人旅行者が大きな役割を果たしている。
調査機関は主に、東京都内の観光関連施設、宿泊施設、交通機関の状況についてアンケート調査を実施、回答率は約70%だった。その結果、昨年東京を訪れた外国人旅行者は過去最高の594万人、都内で消費した金額は4585億円だった。また、この観光消費が東京都の経済に及ぼす生産波及効果は1兆円、雇用効果は5万6千人と試算される。
このほか外国人旅行者の消費行動の特性、満足度についても調査を実施。結果、外国人旅行者が最も満足した街は、新宿(13.1%)が最も多く、次いで銀座(8.4%)、浅草(8.0%)だった。訪問目的については、欧・米・豪の旅行者の多くが日本文化を体験すること(61.0%)だったのに対し、アジアの旅行者は買い物(56.5%)の割合が最も高かった。
外国人旅行者が過去最高だったのは、世界的な景気低迷が回復基調に転じたことに加え、中国旅行者に対する査証(ビザ)発給条件の緩和も、訪日旅行者が大幅に増加した理由のひとつと予想される。東日本大震災発生以降、在日外国人の多くが日本を離れ、外国人旅行者の訪日にも影響、旅行者数が大幅に減少したが、8月に入り、東京を訪れる中国人団体ツアーの数が回復してきている。
東京銀座にある有名百貨店の担当者は、「中国人団体ツアー客が店内で買い物をする状況に回復がみられる。より多くの中国人旅行者が日本を訪れ、日本の観光が1日も早く回復するのを期待している」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月11日 |