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評論  
中日関係:「高きに登り、遠くを望む」ことが必要

 

通常、高コストの科学技術イノベーションは経済規模の支えを必要とする。市場が大きいほどイノベーションはコストが下がり、原動力が強化される。中国には巨大な人口と市場、強大な内需がある。東部の先行発展と同時に、西部開発、中部台頭、東北振興によって国内市場が不断に拡大し、科学技術のコスト軽減とイノベーション促進の連鎖反応が生じている。第3次産業や現代的サービス業の発展、西部大開発も科学技術イノベーションによって生じた余剰労働力の受け皿となっている。したがって、中国の科学技術革命と情報革命による新しいタイプの工業化、経済成長パターンの転換による持続的発展には、過去の一部先進国の対外拡張路線を再び歩む必要性も、可能性もないのである。

中日両国は巨大な経済規模と強い補完性を持つ。中国は世界最大の発展途上国であり、日本の技術やハイエンド製品を必要としており、多方面で日本に学ぶ必要がある。日本は貿易・技術立国であり、中国のような巨大かつ近場の市場を必要とし、中国製の安価な日用品も必要としている。低炭素経済の発展、金融の安全維持にも協力が必要だ。

中国は誰も威嚇しないし、誰の威嚇も恐れない。紛争の平和的解決は中国の平和的発展の理念に基づくものであり、現在は理解できずとも、ゆっくりと理解してもらえればいい。現在は懸念を抱いていても、目を拭って待ってみてはどうか。

中日間には文化的に通じ合うもの、心が通じ合うものが少なくない。たとえば両国の仏教文化交流は、共通の信仰を通じ、代々受け継がれて形成された歴史であり、仏法によって結ばれた国を越えた長い絆だ。第二次大戦後、仏教は中日間の民間友好交流の扉を開き、国民感情の疎通と修復を促す役割を果たした。中日関係が困難に直面するたびに、文化の力、民間の力が立ち上がってきた。いつも同一の春風が大洋の両岸に吹き渡り、いつも同一の海水が国境を分かたず還流してきた。

歴史は忘れるわけにいかず、憎しみは引きずってはならない。幸いなことに中日間には長い文化交流の歴史がある。文化交流の推進は、高きに登り遠くを望み、腰を据えて相談する理性と政治的相互信頼の強化、浮ついた浅薄な衝動と誤った判断の減少に寄与する。(編集NA)

「人民網日本語版」2011年8月30日

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