「天宮1号」模型
世界が注目する中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」は今月末にも打ち上げられる見込みだ。すでに準備作業は完了している。先日「実践11号04星」がロケットの故障で所定の軌道に投入できなかったことについて、専門家は「天宮1号」への影響は全くないと指摘する。打ち上げ準備はより精密に行われており、輸送から打ち上げまで万端だ。「天宮1号」の打ち上げには、事故を起こした「長征2号C」ではなく「長征2号F」が使用される。香港紙・文匯報が21日付で伝えた。
△運搬ロケット「長征2号F」、170項目の技術改良
中国有人宇宙船・宇宙実験室計画の副総指揮を務める葉勲氏によると、神舟5号での有人宇宙飛行の実現から神舟7号での船外活動の実現までに行われた技術改良は200項目以上に上る。今回の「天宮1号」の打ち上げは今後のランデブー・ドッキング技術テスト、宇宙ステーション建設にとって重大な意義を持つ。打ち上げを成功させるため、打ち上げ施設関連は66項目の改良を行い、衛星軌道運搬ロケット「長征2号F」もランデブーやドッキングに対応できるよう170項目近い技術改良を行った。
△輸送から打ち上げまで準備万端
「天宮1号」を遠く離れた発射場まで安全に運ぶため、開発チームは輸送の細かい部分まで入念な準備を行った。天宮1号は巨大なので、輸送容器も過去最大のものを使用。専用の振動軽減システム、温度調整システムも開発した。
順調な打ち上げを確保するため、中国気象台は15日、「天宮1号」軌道上の高層天気、スペースデブリ、放射線環境の重点予報サービスを開始した。
国家宇宙天気観測預警センターの薛炳森研究員によると、同センターは「天宮1号」の打ち上げ準備、打ち上げと軌道投入、軌道上の運行の3段階で宇宙天気情報サービスを提供する。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年8月22日
|