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米国債務危機  
格付け機関にあるべき理想とは

 

――現在、独占的な地位にある格付け機関3社、ムーディーズとS&P、フィッチ・レーティングは、合理な要素を備えていると思いますか。世界経済に対しプラスの役割を発揮しているでしょうか。

客観的に言えば、プラスの役割を発揮しています。信用経済の発展を推進したり、信用のグローバル化を推進したりしている点に見られます。まさに格付けがあるが故に、金融業は今日の規模まで発展してきたのです。そこには彼らの革新、発展があります。ただ、この過程で、このシステムの弊害もかなり明らかになってきました。

――貴社の格付け基準は西側と比べると、どんな違いがあるのでしょう。

根本的な違いは、西側は、西側のイデオロギー、米国の国家戦略と価値観をもとに格付け基準を設定していますが、弊社は信用リスクが形成される要素の内在的な関係をもとにして、リスクを示す方法と基準を設定しています。具体的に言えば、国の主権の格付け基準で、西側は、第1に、西側の政治理念をもとに国をランク付けしています。第2に、1人当たり国内総生産(GDP)をもとに国の経済力をランク付けしています。第3に、金融と経済の開放度がその国の経済発展の将来を決定する、と強調しています。第4に、中央銀行の独立性と国際準備通貨の発行権を最高信用ランクの必要条件としています。第5に、新旧交替能力を高く重視する一方で、財政収入が1国の債務償還能力を根本的にサポートする、という役割を軽視しています。

弊社が強調しているのは、第1に、国の経済に対する管理上の成果です。どんな政治体制だろうと、誰が権力を掌握していようと、経済管理が効果的かどうかということです。第2に、経済成長の将来については、その国の産業構造と規模、競争力を見る必要があります。第3に、国の実体経済と金融の関係が協調的かどうか、金融リスクの制御も比較する必要あります。第4に、国の歳入状況です。第5に、外貨力です。十分な外貨準備があるかどうか、国際通貨の発行権を有し、その価値を保証する上で悪意な下落がないかどうか、という点です。

総じて言えば、弊社の基準はより客観的、公正であり、国際社会に認められています。

――貴社では、国の主権の格付けが業務全体に占める割合はどれほどでしょう。また業務の範囲、主要な顧客は。

国の主権の格付けは非営利であり、業務の5分の1を占めています。中国での主要業務として、債権発行者の格付け、さらに金融機関や上場企業の総合的財務力の格付けも行っています。

――現在、貴社の国際的な知名度や、引き受け状況はどうでしょう。

国際的な格付けをする新興企業として、国際社会に広く認められていると思っています。現在の国際格付けシステムが依然として世界に信頼できない情報を提供し、国際的な信用を失っている中、多くの人がある種の期待、より客観的かつ公正な情報を提供できる機関が出てくることを望んでいました。弊社はこうした時に国際格付けの舞台に上がったのです。折しもその時代に順応したことで、国際社会は私たちを、先ず高く認め、そして私たちに多くの期待を寄せています。これを思うと、私たちも一種の強い責任と使命を感じます。

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