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多くの中国人に愛されているピータン |
中国国民の食卓に並ぶごちそうの1つ「ピータン」が世界で今注目を集めている。米CNNテレビ傘下の情報サイト「CNN GO」が先月28日に発表した「世界の気持ち悪い食べ物トップ10」で、中国の伝統食品ピータンが1位に選出された。同ランキングの発表を受けて、中国湖北省の企業が書簡で謝罪を求めるなど、ピータンを扱う中国企業の反感を招いており、中国のネット上でも次から次へと抗議の声が上がっている。中国のニュースサイト「東南網」が報じた。
熱い議論が交わされるネット上とは裏腹に、一般消費者はいたって冷静で、この報道の影響は見られない。先日、福建省福州市にあるピータン売り場をいくつか訪ねたが、多くの人がピータンを買い求めており、販売市場に影響はみられなかった。さらに福建省の製造企業はピータンの製造技術を無形文化遺産として登録したい考えで、申請手続きをすでに始めているという。
消息筋によると、現在中国のピータン業界にはまだ全国的に統一された協会がないため、業界全体の立場が低く、影響力も小さい。この業界にとって損失となる問題が起きた際、1つの企業が孤軍奮闘を余儀なくされる。今回「ピータン事件」でも初めに声を上げたのはやはり一企業だった。
中国農業経済法研究会の余劼副会長は、今の状況下では、企業同士が協力し合うことが最も重要であると考える。余副会長によると、福建省の「光陽蛋業」が現在中国国内のほかの企業と協力して、ピータン製造技術の無形文化遺産への申請手続きを進めており、この中国の伝統食品を保護し、新しい未来を築こうとしている。しかし企業による製造技術の申請が無形文化遺産として認められた事例は中国ではまだ少ない。
余副会長は「ピータンの製造工程を見学する観光コースを開拓したり、ピータンに関する博物館を設立したりといった構想がある」と明らかにした。(編集KN)
「人民網日本語版」2011年7月12日 |