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評論  
震災後の日本との交流、人情だけではいけない

 

■日本の尊敬をいかに得るか

日本は核危機に関する情報の公開を極力抑え、米国やロシア、韓国は真相と知識、能力を報じる主体的な地位を極力目指したが、これは新たな脅威という情勢の下で国際関係の権力と利益の枠組みを再構築しようとする大博打である。

当今の非イデオロギー化された世界主義の政治は今、伝統的な安全観から新たな安全観への転換を迎えている。相対的に言えば、前者が指し示す軍事的脅威は後者が指し示す経済危機、環境危機などに取って代わられる流れ、即ち、伝統的な脅威は新たな脅威への転換にあるようである。しかし滑稽なのは、米国は「世界の新たな秩序」や「グローバル化」について大言壮語するのが得意であり、日本も「国際貢献」や「国際責任」論を見につけていながら、最も直接的、最も現実的な新たな脅威として国を越える災難は、むしろそれぞれ米国と日本に端を発していることである。金融危機と放射能漏れ。日米の宣伝機関が「人類」、「グローバル」といった普遍化された概念をもって修辞する危機の宿命説には、まったく根拠がない。新たな脅威はもとより全世界に危害を及ぼしているが、張本人が実はそこにいるからである。従って、新たな安全観をめぐる重要な意義は、決して責任が曖昧な「共同行動」というスローガンではなく、効果ある国際メカニズムを確立して「新たな脅威国」に政策変更を促すことにある。

破産、失業または死傷、困窮はもとより同情に値するが、片方で「人道」を強調しながら「新たな脅威国」に「政治の道」を改めるよう促さないのは、まさに徒労に近い。国際主義に基づく購入の温情を受けた米国は、顔の向きを変えて10年に中国に対し伝統的な脅威を大々的に振りかざし、一方、核危機にまとわれつかれた日本も「歴史的に残された問題」において隣国を敵視、蔑視している。これはなぜなのか。

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