今年、チベット平和解放60周年を迎えた。中国チベット自治区政府の主席・パマチリン氏は今日(19日)北京で記者会見を行い、「ここ60年で、チベットの経済と社会の発展は歴史的な飛躍を実現し、歴史上最もいい時期に差し掛かっている。今後、チベットは国民の生活を改善し、保障することを主な任務として、民族の団結と社会の安定維持を図り、チベット人民の幸福な生活の保護に努める」と述べた。
1951年5月23日、中央政府が旧チベット地方政府と北京で「チベットの平和解放に関する協定」に調印し、チベットの平和解放を宣言した。
パマチリン主席は今日の記者会見で「ここ60年で、チベットは貧困で封鎖され、そして立ち遅れた状態から進歩を遂げ、発展と繁栄という歴史的な変化を実現した。2010年、チベット自治区の総生産高は1951年の110倍に成長し、農牧畜民1人当たりの純収入は4100人民元に達した」とした上で 、「無料の医療をベースとした農牧畜区医療制度は全自治区に浸透しており、チベット自治区の一人当たりの平均寿命は59年前の35.5歳から67歳になった。チベット族の伝統文化と宗教信仰は充分に尊重、保護され、ブダラ宮、大昭寺なども世界文化遺産リストに登録された。チベット語の学習と使用そして、チベット語の保護と発展は中央政府に重要視されている。宗教信仰の自由も充分に尊重され、信仰者の宗教に対する需要も充分に満たされている」と述べた。
この60年間、中央政府はチベット自治区の支援に取り組んでいる。データによると、中央政府からの直接投資額は1600億人民元を超え、チベット自治区の財政補助金は3000億元に達し、年間平均伸び率は22パーセントに達しているということだ。パマチリン主席はまた、「今後、自治区政府は国民生活の改善と保障、特に、農牧畜民の所得増加を自治区政府の最優先任務と定める」とした上で、「チベット自治区は面積が広く、人口が少ないため、国民生活の改善という面で困難が非常に多いということは事実だが、自治区政府は第12次五カ年計画期間に「8つの農家プロジェクト」を進める提案をしており、つまり、道路、電気、通信、ラジオ・テレビ放送、メタンガス、環境整備、郵政など8つの面の建設に力を入れ、すべての農家にこの8つのサービスが行き渡るよう、努力する方針である」と述べた。
今後、チベット自治区は教育、衛生、社会保障面への投入にも力を入れ、各民族の人々が発展の成果を共有できるよう、一層尽力するものとしている。
「中国国際放送局日本語部」2011年5月19日
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