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西蔵経済の60年(3)特色ある農牧業で収入増 | |
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資料写真。新華社より |
西蔵(チベット)では特色ある農牧業の発展、農牧業経営の大規模化、農牧業インフラ設備の充実にともなって、農牧業の生産レベルと農牧民の収入とが、歩調を合わせて急速に増加している。定日県曲宗村の卓瑪央措さんの一家は現在、家の敷地内にある蔵猪(チベットブタ)の養殖場の拡張工事で大忙しだ。卓瑪央措さんによると、3年前に県の資金的支援および技術的支援を受けて、ほかの村民たちとともに蔵猪の養殖事業を初めて以来、収入は年々増加し、昨年は蔵猪を売ったお金だけで11万元を超えたという。西蔵では特色ある栽培業や養殖業を重要なルートとして、農牧民が急速に収入を増加させている。
特色ある農牧業の発展は、西蔵自治区が農牧業の産業構造を調整し、農牧民の収入を増加させる上での重要な着眼点だ。第11次五カ年計画(2006-10年、十一五)期間には、自治区全体で14億6千万元の資金が投入され、383件の特色ある産業開発プロジェクトが実施されて、北東部のボウ牛、北西部の絨山羊、中部の乳牛、中北部の綿羊、中部の高品質穀物・植物油・野菜、蔵猪、蔵鶏といった7つの特色ある産業帯が基本的に形成された。また一連の農牧業商品の生産拠点が急速な発展を遂げている。昨年は特色ある商品の生産だけで、プロジェクト実施地域の農牧民の一人当たり平均収入が659元増加した。
西蔵は総人口の80%が農牧民であり、農牧業が基幹産業だ。1984年に行われた中央政府の第2回西蔵業務座談会では、西蔵の住民に対する特別な優遇政策がうち出された。土地を世帯ごとに使用させ、家畜の私有や個人での養殖を認め、牧草地帯を世帯ごとに管理させるなどして、西蔵の農牧業を安定的かつ急速に発展させた。昨年の穀物生産量は92万トンに上り、12年連続で90万トンを超えた。一人当たり平均純収入は4138元で、長年にわたり2けたの伸びを維持している。
十一五以来、中央政府の関心と支援を受けて、西蔵自治区全域で遊牧民の定住、牧畜地の緑化、農村のメタンガス利用、質の高い裸麦生産拠点、特色ある農牧業の開発、栽培業の優良種子プロジェクト、農牧業の科学技術普及サービスシステムといった重要な農牧業インフラ建設プロジェクトが実施され、総投資額は43億2千万元に達したほか、生態環境保護のための補助奨励金は4億元に上り、第10次五カ年計画(2001-05年、十五)期間の中央政府の投資額の5倍を超えた。(編集KS)
*ボウ:「牛偏」に「毛」
「人民網日本語版」2011年5月24日 | |
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