日本文部科学省が認定した海外で唯一の高等教育機関、上海日本人学校高等部では16日、日本人高校生56人が中国語教師の指導の下、中国語の発音や漢字の書き方を学んだ。これは、同校の特別カリキュラム、中国語クラスでの一コマだ。
上海日本人学校高等部は16日、開校から1カ月目を迎えた。安保尚子校長はインタビューに答え、学校の各方面の進展について「とても満足している」と答えた。
安保校長によると、現在世界には日本人学校が89カ所あり、国外に住む日本人子女を対象に日本国内の学校と同等の教育を実施している。同校では、固定カリキュラムのほかに、中国の名勝古跡や自然探訪、上海の日系企業訪問、企業代表者による講演、中国人学生との交流など、様々な課外活動を用意しているという。
上海には日系企業が7千社以上あり、日本人は5万人以上に上る。ますます多くの日系企業本部が上海に移転するに伴い、家族を連れて上海に移住する日本人上級管理職も増えている。上海日本人学校高等部は、これらの人々の子女が上海で引き続き高等教育を受けられるよう設立されたという。
上海では近年、外国企業の上海事務所、外資系企業が増加するに伴い、上海に滞在する外国人子女の人数も急激に増加しており、巨大な「国際コミュニティー」となりつつある。子女に良好な教育環境を与えたい外国人のニーズを満たすべく、上海では1989年以降、外国人向けの学校が次々と設立された。これらの学校は、外国人学生に本国と同等の教育を行うだけではなく、中国文化を伝える役割も果たし、ユニークな教育現象が形成されている。
安保校長によると、同校は日本の主要大学と提携を結んでおり、学生たちは高校卒業後、日本に帰国することも、中国に残ることも、欧米へ留学することも可能だという。現在、学生1人当たりの学費は年間11万2020元(約140万円)となっている。
安保校長はまた、「中国の発展は誰もが認めるところです。日本は中国・上海と様々な形で関わっています。中国語を学ぶことは、国際環境に適応し、異文化を理解し、国際的な人材になるための助けとなるでしょう」との見方を示す。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年5月17日
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