民主諸党派は、中国大陸部にある政権党中国共産党以外の8つの参政党の総称である。つまり中国国民党革命委員会、中国民主同盟、中国民主建国会、中国民主促進会、中国農工民主党、中国致公党、九三学社、台湾民主自治同盟である。
中華人民共和国の成立後、民主諸党派は「共同綱領」と憲法、人民政治協商会議規約総綱を自らの政治綱領とすることを確定し、人民の政権と人民政治協商会議の活動に積極的に参加し、人民民主主義独裁の強化、社会主義改造の順調な実現と社会主義建設事業の迅速な発展のために重要な役割を果たした。国が社会主義現代化建設の新しい時期に入ってから、民主諸党派の性格もそれにともなって根本的な変化が生じ、それぞれ連携を保っている一部の社会主義勤労者および社会主義を擁護する愛国者の政治同盟となり、中国共産党の指導を受け入れ、中国共産党と協力し、ともに社会主義事業に力を注ぐ親密な友党となった。民主諸党派はいずれも国の政治活動に積極的に参与し、改革・開放と社会主義現代化建設事業に重要な貢献をしている。民主諸党派は中国の愛国統一戦線の重要な力でもあれば、国の安定と団結を擁護し、社会主義現代化建設と祖国統一を促進する重要な力でもある。
8つの民主党派の概況
中国国民党革命委員会 民革と略称。1948年1月1日香港で発足し、国民党内の民主派とその他の愛国民主人士によって創立された。現在、台湾とチベットを除いて、30の省・自治区・直轄市で省クラスの組織を設立し、約8万2000人の党員と4000余りの末端組織を擁している。歴代の主席は李済深、何香凝、朱蘊山、王崑崙、屈武、朱学範、李沛瑶、何魯麗の諸氏。現任の主席は周鉄農氏。
中国民主同盟 民盟と略称。前身は1939年11月に発足した「統一建国同志会」である。1941年10月香港で『光明報』を創刊すると同時に、正式に成立宣言を発表した。1944年9月に「中国民主同盟」と改称し、団体会員制から個人が申請して加入するように改めた。主に文化・教育および科学技術の活動に従事する中・高級知識人からなっている。2009年末現在、民盟はメンバー20万4000人、省クラス組織30、市・県クラス組織404を擁している。現任の主席は蒋樹声氏。
中国民主建国会 民建と略称。1945年12月16日重慶で発足し、経済界の人々からなっている。民建は30の省・自治区・直轄市および大中都市に組織を設立し、現在のメンバーは11万余人、大多数は経済界とその他の分野の代表的な人々である。現任の主席は陳昌智氏。
中国民主促進会 民進と略称。1945年12月30日上海で発足し、主に教育、文化、出版、科学技術などの分野の仕事に従事する代表的な知識人からなっている。現在、民進は29の省・自治区・直轄市に組織を設立し、市・県クラス組織313、末端組織5548、会員10万8000人を擁している。現任の主席は厳雋琪氏。
中国農工民主党 農工党と略称。1930年8月に発足し、8つの民主党派の中では比較的早い時期に発足した。党員は大中都市の医薬衛生分野の中・高級知識人の中の代表的な人々を主体としている。現在、台湾とチベットを除いて、30の省・自治区・直轄市に地方組織を設立し、党員10万2000人を擁している。現任の主席は桑国衛氏。中央機関の刊行物は『前進論壇』。
中国致公党 華僑の社会団体であるアメリカ致公総堂の発起で、1925年10月アメリカのサンフランシスコで発足し、主に帰国華僑とその親族の中・上層の人々からなっている。現在、全国に省クラス組織が18、中央直属組織が1つあり、市クラス組織が129、党員数は3万人以上。現任の主席は万鋼氏。
九三学社 前身は「民主科学座談会」であり、後に1945年9月3日の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の偉大な勝利を記念するため「九三学社」に改称し、1946年5月4日正式に発足した。メンバーは主に科学技術分野の中・高級知識人である。活動の展開につれて、組織も大きな発展を遂げた。現在、台湾とチベットを除いて、30の省クラス組織、285の省轄市クラス組織、29の県クラス市組織を持ち、全国のメンバー総数は12万5000人に達している。メンバーの中には、各クラスの全国人民代表大会代表を担任するのは1880人、各クラスの全国政治協商会議委員を担任するのは9036人、県・処クラス以上の政府および司法機関の指導職務を担任するのは803人いる。九三学社には中国科学院アカデミー会員(学部委員)と中国工程院アカデミー会員が170人いる。
歴代中央主席は許徳珩、周培源、王淦昌、呉階平の諸氏。現任の主席は韓啓徳氏。刊行物は『民主と科学』。
台湾民主自治同盟 台盟と略称。大陸に住む台湾省出身の人たちからなる。1947年11月12日香港で発足し、中央委員会は1949年大陸に移り、初めは上海に設けられていたが、1955年北京に移った。メンバーは主に教育、科学技術、医療・衛生、経済、文学・芸術、報道・出版分野に集中しており、台湾および海外の台湾同胞と幅広い連携と深い同郷のよしみを保っている。現在、台盟は13の省・直轄市で省クラス組織を設立し、メンバーは2100余人。現任の主席は林文漪氏。
「北京週報日本語版」資料
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