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評論  
大地震に見る日本自衛隊の実戦的戦闘力

 

資料写真

日本の東北地方で大地震が3月11日に発生して以来、自衛隊の主力の大半が出動し、震災救援任務にあたっている。その間の自衛隊の救援活動から基本的な戦闘力を評価すると、総合得点は80点だといえる。自衛隊はふだんめったにメディアの前に姿を見せないが、突発的な事態になると驚くような成果をあげている。

▼平和時の軍備レベルは90点:自衛隊は平和部隊ではない

冷戦以降、日本は外に平和国家の発展路線を示してきたものの、それは日本が戦争準備をしていないということではない。今回の震災救援には自衛隊のふだんの戦力、特に長期的に平和な状態での軍備レベルが反映されている。一言でいえば、自衛隊は平和部隊ではないということだ。

自衛隊の戦闘意識は高い。朝鮮戦争勃発後、日本は再び武装化の道を歩み始め、近代的戦闘力をつけ、いつでも戦争ができる準備を整えてきた。

ふだんの最も戦闘意識の細かい部分は警戒任務に反映される。現在でも日本の各基地は大敵に備えているかのように砂山を積上げ、車両が出入りするたびに全面武装した哨兵がどこから来たのか尋問し、さらに数十メートル進むと又砂袋を積上げた半円形の掩体が見えてくる。兵士らは芝生の整備の時でもヘルメットを被り、平素から戦闘に備えていることからも、どれだけ戦闘意識が高いか伺える。

兵器の装備も決められた場所に配備され、いつでも使用可能な状態にしてある。自衛隊は救援装備を各班まで用意しており、緊急時には部隊が兵器庫からすぐに生命探知機、音響探知機、ガス探知機、小型削岩機、油圧ジャッキ、背負式消火器、救助作業用誘導棒などの救援装備を取り出すことができるようになっている。

平素の訓練・演習・実践。日本のようにさまざまな自然災害が頻発する国では、自衛隊は平素からさまざまな防災訓練の実効性に重点をおき、演習の重点を未来の戦場に設定している。自衛隊の緊急ヘリコプターは各街道、各村を出入りする電子地図や飛行路線を掌握しなければならない。これらのデータは予め決められたもので、一回で成功できるよう試験飛行をすませている。

自衛隊は地方自治体が組織する緊急対応演習に参加する。演習の規模はさまざまで種類も多く、消火、救護、盗難・誘拐対策、地震対策、SARSなど何でもそろい、警察、自治体、消防隊、ボランティア、自衛隊が一堂に参加する。自衛隊は災害訓練に日頃から取り組んでいるため、災害に見舞われた際には救援任務を効率よくこなせる。例えば、災害救助のエキスパートである陸上自衛隊が使っている救援設備は平均30分で2階建ての建物での救援をすませることができる。

▼通常の緊急対応能力は90点:15%の戦闘力を失った状況でも高速機動力は高い

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