日本料理店といえばこれまで、本物の日本の味を楽しめるとして顧客の好評を得てきた。しかし福島での放射能漏れ事故発生後、とりわけ香港で先ごろ日本からの輸入野菜の放射線物質が基準量を超えて検出されたことを受け、北京市内の各有名日本料理店は食材の産地について慎重になっており、各店とも日本産ではなく、欧州産、米国産、国産、果てはインド洋産を謳い、日本近海物ではないことを強調している。「北京晨報」が伝えた。
記者は26日、「将太無二」「黒松白鹿」「久源」などの日本料理店に電話取材したところ、いずれも日本からの輸入食材は使っていないと回答、日本料理のシンボルともいえる鮭についてもノルウェー産という。朝陽大悦城(朝陽JOYCITY)内の「将太無二」店員によると、以前マグロを日本から輸入したことがあったが、今はインド洋から仕入れている。「久源」店員は、鮭がノルウェー産のほか、その他のわさびなど調味料も含めてすべて国産だと強調する。
ランチタイムに記者は、東三環の日本料理店「松子」に普段通り客が出入りしているのを見掛けた。店員によると、ここ数日食材の安全を気にする客が非常に多いという。「私どもの食材は米国産、欧州産。マグロは日本産かもしれませんが、震災前の在庫です」。店員は、店内の食材の衛生管理は非常に厳しく、「問題があれば、これほど多くのお客様はいらっしゃいません」と語る。彼女によると、野菜類も中国の現地産だという。
今回の一件をきっかけに、日本料理店の食材の本当の仕入れ先が明らかになっている。これについて、一部消費者は「これまで日本料理店は食材が全て日本産だとでもいいた気だったが、この一件で食材の本当の産地が明らかになった」と冗談交じりに皮肉っている。(編集HT)
「人民網日本語版」2011年3月28日 |