日本外務省の関係者はこのほど、前原誠司外相が外務省に対中支援(ODA)を大幅に削減するよう見直しを指示していることを明らかにした。在中国日本大使館によると、日本は今後、対中支援を環境保護と教育・研修面に集中させていくという。「新京報」が伝えた。
▽中国のGDPが日本を上回ったことがきっかけに
外務省関係者によると、前原外相は、中国のGDPが日本を抜いて世界第2位になったことから、これまでと同様の援助では国民の理解を得られないと判断したという。
前原外相は今年6月に打ち出される見直し案の中で大幅に予算を削減するよう外務省に指示した。見直し案では、新規ODAは原則行わないほか、どうしても必要と判断した新規計画はODA以外の予算に組み込むことが提起される。なお、実施中のプロジェクトについては、定められた終了期限まで履行するという。
日本のアナリストは、前原外相のこの判断は、2012年度政府予算に対する国民の支持を高めるためだと見る。しかし一方で、「中国のGDPは世界第2位となったが、一人あたりのGDPはまだ世界100位以下であり、貧困人口は1億5千万人いる。このため、日本外務省にはまだまだ援助を通じて影響力を発揮する余地がある」とするアナリストもいる。
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