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日本は中国船長に賠償請求を出す権利はない

 

日本メディアは10日、釣魚島(日本名:尖閣諸島)沖で昨年9月に中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した事件で、第11管区海上保安本部が中国漁船の船長に対し、巡視船の修理代として1429万円(人民元114万元相当)の賠償請求をすると報道した。賠償請求の納入告知書はすでにセン其雄 (センは擔のツクリ )船長に発送したという。

海上保安庁の賠償請求について、中国社会科学院中日関係研究センターの呉懐中研究員は「海上保安庁が釣魚島周辺海域で中国漁船船長を拘束すること自体が不法であり、日本の法律で賠償請求を行うのも非合法である」と述べた。

さらに呉懐中研究員は「今回の賠償請求は民主党に対して不満をアピールする意図があると考えられる。以前にも、民主党の対応に不満をもつ職員が事件のビデオを流出させるという事件が起きた。今回も損害賠償を請求することで、いわゆるその職責を履行しようとしているのだ」と分析した。

今年1月、検察当局がセン其雄船長を不起訴にする決定を下したことで、事件は一段落ついたように見えた。しかし、呉懐中研究員は「中日間の領土問題は根本的な解決に至っておらず、まだ矛盾が存在する。日本は今後も様々な手段を用いて釣魚島の主権を主張してくるはずだ。現在、日本国内では、釣魚島の実支配を強化しつつ、メディア攻勢を強めることで、主導権を握ろうという動きがある。」

呉懐中研究員は次のような見方を示した。「以前は中日間の領土問題はうまく管理されており、釣魚島問題は数年に一回しか起こらなかった。しかし、今後は中日間の領土争いが頻繁になると考えられる。今回の衝突事件に関していえば、賠償請求の納入告知書の次には、違約金請求書を発送したというニュースが報道されるに違いない。もし、中国側が反応をみせなければ、引き続き何らかの声明を発表するだろう。釣魚島問題に関して、日本は今後も何らかの動きを見せることは間違いなく、中日間の衝突は将来かならず発生する。」

それでは、日本の挑発に対し、中国はどのように対応していくのだろうか?呉懐中研究員は「日本の挑発に対しては中国も真っ向から対立するだろう。昨年事件が発生して以降、中国はたびたび釣魚島海域に巡視船を送り、領土の主権をアピールしている。日本がおかしな動きに出れば、我々もそれに応じる形で対抗措置を取る」と話した。

しかしながら、呉懐中研究員は同時に次のようにも指摘している。「中日首脳は昨年11月のAPEC会議において、戦略的互恵関係の重要性を確認している。中日関係の発展に関して、双方ともに共通の認識を持っている。現在、民主党の日本国内での支持率は低く、経済回復や社会保障の整備に注力している。そのため、矛盾を激化させたり、両国関係の大きな動揺を招いたりするのは、日本にその余力がないばかりか、その可能性も低い。」

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年2月12日

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