「中国側が釣魚島を自国の領土だと主張するのには歴史的根拠がある」と米紙ニューヨークタイムズが報じ、日本の政府当局が強く抗議したのに続いて、環球時報は30日、日本の高木義明文部科学相が28日、「尖閣諸島が日本の領土だ」と教科書に明記しようと呼びかけた。一部の右翼メディアにいたっては「中国人は悪魔だ」とまで教科書に書き込もうと叫んでいると伝えた。中日関係史学会の馮昭奎副会長は29日、環球時報の取材に対し、日本が「釣魚島を日本の領土だ」と書き込むのは極めて大きな間違いだ、中日関係の大局を損ねかねないと話した。
日本は最近、釣魚島問題に対する反応が激しくなってきている。先日、日本政府は珍しくニューヨークタイムズの、釣魚島は中国のものだと主張するニコラス・クリストフ記者の文章に反発した。同紙でかつて東京支社長を務め、ピューリツァー賞を2度受賞しているクリストフ氏は今月20日、米中関係に関する文章の中で、「私の観点からみると、(中国側の釣魚島に対する主張は)非常に有力な歴史的根拠がある」とし、「個人的には釣魚島は中国領土だと思う」「日本政府は歴史を歪曲するのに長けている」と述べた。
馮昭奎副会長はニューヨークタイムズの文章は客観的なものだとの見方を示し、中国はこれまで釣魚島は中国固有の領土だと主張してきたが、釣魚島問題において日本との争いが存在することは否定していない。一方、日本側、特に民主党政権になってから、釣魚島は日本固有の領土だと大々的に主張し、中国との領土争いを否定していると述べた。
馮昭奎副会長によると、管内閣は支持率が下がり、政権が不安定であることから、国民の支持を得ようと、国内問題を国外に転嫁し、釣魚島問題を騒ぎ立てている。文部大臣が教科書明記を呼び掛けたのは、内政の必要からだ。日本が「釣魚島を日本の領土だと教科書に明記」する可能性は非常に高い。なぜなら釣魚島問題は日本国内でほとんど反対の声がないからだ。中国側は中日関係の大局を損ねる事態が生じないよう日本側と交渉すべきだと警告した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年1月30日 |