資料写真:訓練中の陸上自衛隊の隊員たち
日本政府は19日、「周辺事態法」を改正する方向で検討に入った。自衛隊の米軍に対する海上補給地域を現行の日本海域から公海へ拡大するのが柱となっている。これについて、国防大学戦略研究所の王宝付教授に話を聞いた。
▽周辺事態法に隠された日本の秘密
90年代中頃、朝鮮核問題で緊張する半島情勢に対応するため、日米は新たな日米防衛協力のための指針を発表。その後、1997年に日本の国会は周辺事態法を採択した。
日本政府は周辺事態法を制定後、日本周辺で武力紛争或いは武力衝突が発生した場合、日本は周辺事態法を発動できると説明したが、「周辺事態」とは「地理的概念」ではないと強調した。では一体何なのか?日本はそれを故意に曖昧にした。
当時の非常に重要な問題として、この周辺事態法の範囲に台湾海峡も含まれるのではないかというのがあった。2006年になって日本はようやく台湾有事も含まれると公開で認めたが、周辺事態法は最初から、日本が言いたいがはっきりとは言えない秘密を含んでおり、それは現在でも続いている。
▽日本は「自己防衛」からどんどん離れている
--日本の今回の改正からどういったことが読み取れますか?
王氏:哨戒船「天安号」沈没事件や延坪島砲撃事件の後、半島情勢が緊張してきた。特に日米、米韓、日韓の間で軍事演習が行われ、日本政府は米軍との安全保障における協力関係強化が必要だと考えた。このため、日本は周辺事態法改正の検討に入ったが、その目的が、朝鮮半島情勢の変化に対応するためであることは明白だ。
周辺事態法は当初、日本の安全を防衛するためのものだったが、今や朝鮮半島或いはその他の地域で発生する可能性がある突発事態に自発的に対応するものとなっている。こうした変化から、周辺事態法が今日まで改正を繰り返すごとに、日本は「自己防衛」からどんどん離れていっていると判断できる。 ▽国際的な制約から解放されたい日本 米との同盟関係強化へ
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