国際社会は胡錦濤主席の国賓としての訪米に連日来高い関心を寄せ、内容に富む、成果の大きな訪問であり、重大な意義を持つとの認識を示している。

「ニューヨーク・タイムズ」（22日付）は「中国、旅の成功後の安堵」との署名記事で、胡主席は「画期的な意義」を持つ訪米を終えたと報じた。同紙は「胡主席は今回の訪問で大国のリーダーとしての風格を示す一方で、中国のソフトパワーも見せ、中国が世界の工場に止まらず海外の投資家と雇用の創出者でもあることを表明した」と指摘。中国国内のインターネットの掲示板で大多数のネットユーザーが胡主席の訪問の成功を認めていることにも言及した。

同紙電子版は「協力を深める中で共に利益を得る米中企業」と題する記事で「米中両国の経済関係は日増しに相互依存が高まっている」と指摘。胡主席が20日に米中貿易全国委員会と米中関係全国委員会主催の昼食会で行なった重要演説での「中国は米国企業に世界市場で最大の利益をもたらしている。世界経済が後退していた間も、中国に進出する米企業の70％が利益を上げた」との発言を紹介。「胡主席の訪米時に米国最大の企業の社長や代表がほぼ全行程に同行したことは、過去5年間に中国経済および米中の経済関係に生じた大きな変化を明示している」と指摘。ミズーリ州選出の元下院民主党指導者、リチャード・ゲッパート氏の発言として「今回世界は初めて、中国がアクセルを踏み、世界経済を谷底から引き上げることに心から期待を寄せた。中国が世界経済において最も重要な役割を演じるもう1つの国であることを、より多くの米国民が完全に認識するだろう」との発言を紹介した。また、コカ・コーラのムーター・ケント社長は「米中両国経済の相互依存度は深まる一方で、その逆はない」としている。

ベラルーシ紙「ソビエト・ベラルーシ新聞」は中米関係に関する記事で「米中間には溝よりも共通利益の方が多い。胡主席が国賓として訪米するのはオバマ政権発足後初。両国は30件余りの政府間協力合意を締結し、60余りの対話枠組みを構築している。両国間の貿易額は昨年、3800億ドルに達した。朝鮮半島情勢、イランの核開発問題、アフガン・パキスタン情勢の安定、国際テロの取り締まりなどにおいて、米国は中国がライバルではなくパートナーになることを望んでいる」と指摘した。

「タイムズ・オブ・インディア」電子版は「訪米時にオバマ大統領の娘が胡主席と中国語で会話したことは、日増しに高まる中国のソフトパワーを如実に示すものだった。今回の訪米によって、中国経済の力強い回復ぶりと、米国の将来の発展における中国の重要な意味がはっきりと示された。実際、オバマ政権もこの点を隠したことはない」と伝えた。

英紙「デイリー・テレグラフ」電子版（21日付）は「米中がいくつかの敏感な問題で協力する意向で合意できたことは良いシグナルだ。胡主席の今回の訪米は、世界経済の2つの巨頭が、バランスをとる新たな方法をすでに見出したことを示している」と伝えた。

タイ紙「バンコク・ポスト」電子版（23日付）は「一部の学者は胡主席の訪問を決定的な意義を持つものと見なしている。これは訪問で得られた成果によるものではなく、中米両国の協力基調が確立されたことによるものだ」と伝えた。（編集NA）

「人民網日本語版」2011年1月24日