胡錦濤国家主席は17日、国賓としての訪米を前に、米紙「ウォールストリート・ジャーナル」および「ワシントンポスト」の合同インタビューに書面で応じ、中米関係の発展推進、外資系企業の対中投資環境、中国の世界金融危機対策、中国経済・社会の発展、中国の平和発展と政治体制改革、中国とアジア太平洋諸国との関係、朝鮮半島情勢などについて、以下のように答えた。
■中米関係の長期的で健全な安定した発展の推進について
21世紀に入ってから、中米関係は双方の努力の下、全般的に安定した発展を保っている。オバマ大統領の就任以来、私とオバマ大統領は相互訪問、会談、電話、書簡などの方法で緊密な意思疎通を保ち、21世紀における積極的・協力的・包括的な中米関係の位置づけを定め、中米戦略・経済対話枠組みの発足を提唱した。ここ2年来、中米両国は経済貿易、エネルギー、環境、対テロ、エンフォースメント、人、文化など幅広い分野で実務協力を行い、世界や地域の重大な問題の処理、気候変動対策や世界金融危機などグローバルな問題について緊密な意思疎通や協調を行なってきた。中米関係は戦略的内容を拡充し、グローバルな影響力を高め続けた。
中米両国は国際問題において共に重要な影響力を持ち、世界の平和維持、共同発展促進において重要な責任を担っている。新たな情勢の下で、両国の共通利益は次第に増え、協力分野も次第に広がっている。アジア太平洋の地域協力の促進においても、グローバル経済ガバナンスの整備や世界経済の持続可能な成長の促進においても、あるいは経済貿易協力の拡大においても、新エネルギー、クリーンエネルギー、インフラ整備、航空・宇宙など新分野の協力強化においても、また、テロ取り締まりや大量破壊兵器の拡散防止においても、自然災害対策、食糧安全保障、重大な感染症対策においても、双方の互恵協力には巨大な潜在力がある。
中米両国は和すれば共に利し、争えば共に傷つく。双方は両国民の根本的利益に立ち、世界の平和と発展の大局に立ち、妨害を排除し、試練に対処し、向き合って進み、両国関係の不断の前進を図るべきだ。最も重要なのは、第1に対話や意思疎通を強化して、戦略的相互信頼を強化すること。第2に、「ゼロサム」の冷戦思考を棄て、相手国の発展を客観的かつ理性的に受け止め、互いの発展路線の選択を尊重し、互恵・ウィンウィン・共同発展を堅持すること。第3に、相手国の主権、領土保全、発展の利益を尊重し、互いの重大な懸念を適切に処理すること。第4に、両国の利益の交わりを不断に拡大し、さらに幅広い分野で協力パートナーとなることだ。
中米両国間にいくつかの溝や敏感な問題もあることを否定する必要はない。双方は両国関係の発展の大きな方向性をしっかりと捉え、交流や相互信頼を強化し、小異を残し大同につき、溝や敏感な問題を適切に処理し、中米関係の長期的で健全な安定した発展を共同で促すべきだ。
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