中国の江沢民国家主席は5月7日、上海で米国のジョージ・ブッシュ元大統領夫妻一行と会見した。
江主席はブッシュ氏夫妻の訪中に歓迎を表明し、また長年、中米関係に関心を寄せ、支持していると称賛した。江主席は「ブッシュ現大統領が就任して以来、中米関係は全体的に前進、発展している。昨年10月と今年2月の2回、われわれは会談し、中米間の建設的協力関係を発展させることについて重要な共通認識に達した。胡錦涛副主席がこのほど訪米した。非常によい訪問だった。胡副主席は米国側と、私とブッシュ大統領の上海と北京での会談での共通認識を実行に移すことについて非常に努力した。私は、ブッシュ大統領とその主要な助手が1つの中国の立場と両国間の3つの共同コミュニケの原則を堅持すると改めて表明したことを非常に喜んでいる。最近、両国の反テロリズムや経済・貿易などの分野の協力で新たな進展がみられ、双方は共に関心を寄せる重要な国際的、地域的問題について緊密に協議している」と強調した。
江主席は中米関係の歴史を振り返った後、「両国間に意見の相違を見つけることは難しくないが、それ以上により幅広く、重要な共通の利益がある。双方は世界の平和と人類の命運に対し、共通の責任を負っている。これは中米が建設的協力関係を発展させる基礎である」と述べた。
江主席は「台湾問題は中米関係における最も重要で、最も敏感な核心の問題である。台湾問題を早期に解決し、中国の平和統一を実現することは、中米関係の発展に役立ち、アジア太平洋地域の平和と安定にも役立つものである」と強調した。
また「われわれはできる限り『平和統一、1国2制度』の方式で台湾問題を解決する。私が何度も言っているように、台湾当局が1つの中国の原則を受け入れるなら、両岸は交渉と対話を再開することができ、またいかなる問題も話し合うことができる。しかし、『台湾独立』をやろうという人がいるなら、中国人民は承知しない」と述べた。
ブッシュ氏夫妻は江主席との再会に大きな喜びを表明した。ブッシュ氏は「米国が反テロリズムの大きな困難を伴う闘争を進める中で、ブッシュ大統領と米国民は江主席と中国政府の支持と協力に非常に感謝している。米国は、ブッシュ大統領の今年2月の中国訪問と胡錦涛副主席の今回の訪米は大きな成功を収めたと考えている。全体的にみて、米中関係は良好である。米国は1つの中国の立場を堅持する。強力な、前進発展する米中関係は米国の重要な国益に合致すると確信している。われわれは米中関係を絶えず強化すべきである」と述べた。
ブッシュ氏は江主席に中東情勢や米ロ関係、米国の経済情勢に対する見方を伝えた。
会見には米側からスコウクロフト元国家安全保障問題担当大統領補佐官が同席し、「米中は現在、より緊密な、より確固とした2国間関係を発展させる重要な時を迎えている。これまで米中関係が改善されるたびごとに、ある種の妨害にあい、両国関係発展の勢いとわれわれの積極的努力が損なわれた。こうしたことを再び起こさせてはならない。われわれはチャンスをとらえ、共に努力し、現れる可能性のある妨害を排除し、両国関係を絶えず固め、推進しなければならない」と述べた。
「北京週報日本語版」NO.20
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