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評論  
中米関係の新たな1年

 

適応

 

2010年7月26日、米国と韓国は日本海で合同軍事演習を行った

中米関係の新たな国際的な背景の下に出現したこうした変化に対し、中米両国及び関係国はいずれもある程度の不適応性を示している。

中米両国から見れば、米国はその国際問題を主導する能力が低下し、自信がくじかれたため、対外的な往来における焦燥感が著しく強まった。一方、中国は国際システムにおける新たな役柄を確定しようとしているようだ。このように、中米関係はすでに以前とは違っており、新たな双方向性のモデルもまだ形成されていない。中米関係は新たな調整に置かれている。

だが、中米関係の今回の調整をより難しくしているのは、関係国の中米関係に対する変化であり、その姿勢は複雑のようだ。先ず、関係国を見ると、中米関係が過度に緊密になるのを望んでいないようだ。昨年、「中米共同統治論」が打ち出された後の世界の消極的な反応を見れば一目瞭然である。次に、関係国は中米が対立ひいては戦争の方向に向かうのも目にしたくはないはずだ。大多数の国にとって、平和と発展は結局のところ依然として主要な目標であり、中米間に仮に対立または戦争が生じれば、こうした国々の利益を損なうことになる。このため、これは第3になるが、関係国は中米関係を積極的に「利用」しようとしているようだ。この2つの国の影響を均衡化するほか、この2つの国の間の矛盾に乗じて、関係国の世界と地域における要求を実現するというものだ。こうした戦略は過去1年の間に成功しなかったと言うべきではないが、より長い間には国際システムと地域構造にマイナスの影響を及ぼす可能性があり、憂慮される。

 

変化

もちろん、中米関係が現在直面している新たな問題は、国内の要素の変化と無関係ではない。

米国について言えば、その国内情勢の変化に中米関係の弾力性は縛られている。米国にとって2010年の政治の最大の出来事は、中間選挙に勝利することだった。このように高度に政治化された年に、米国は08年に始まった金融危機から徐々に抜け出し、中米の協力の推進が以前ほど差し迫っていないことから、その視線は主として国内に転じられた。一方、中国は米国と貿易摩擦、政治的意見の食い違い、構造的矛盾を抱えているため、米国の選挙戦においては非常に攻撃される目標にされやすい。このように、過去1年の間、オバマ政権は中米関係が困難の時にも意見を「聴取」するため北京に人を派遣してきたが、中米関係の改善と推進に対しては就任当初のような進取の精神を失ってしまったようだ。

中国について言えば、外交メカニズムも新たな状況に直面しており、なかでも最も顕著な現象は、中国外交に影響を及ぼす要素が急速に拡大していることだ。公衆が情報を取得し、論評を発表するルートや方法などはいずれも変わり、その外交政策に影響を及ぼす能力はやや向上した。一方、政府もより多くの部門が各種の分野から対外交流に参与している。例えば、気候変動の問題における国家発展・改革委員会の働き、金融・経済貿易問題における中央銀行、商務及びその他の部門の役割、安全問題における軍隊の声、人文交流における教育部の職責など。国内と国際という2つの大局の関係がますます緊密になりつつある今日、中国外交もさらに幅広い範囲で利益を整合し、立場を協調する必要がある。

このように、各種の要素が結びついたことで、2010年の中米関係には新たな特徴が見られるようになった。中米関係が双方の範疇を越えて、新たな場においてさらに調整するという積極的な面と、協力の原動力が低下し、調整する過程において不確定性が増すというマイナスの面がある。いかに中米関係をより健全かつ安定した持続的な発展に向けた道を歩ませるかが、多くの人びとが関心を寄せる話題の1つとなっている。

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