本誌記者 呂 翎
2010年、中国は多くのことを経験した。3月の王家嶺炭鉱事故から、世界の注目を集めた万博、頻発した自然災害、「嫦娥2号」の打ち上げまで、悲しみも、喜びも、そして栄誉もあった。中国は多くの面で成熟しつつあり、よりすばらしい生活に向かって歩みを進めている。2010年に起こった並はずれた出来事を振り返る時、そこに見えるのは過去だけではなく、明日へとまい進するこの国の後姿なのだ。
1、王家嶺炭鉱事故
3月29日、ぬかるみの中でポンプを運び排水設備を取り付ける救助作業員
2010年3月28日14時30分頃、山西省臨汾市郷寧県内にある王家嶺炭鉱(中煤集団と山西焦煤集団が共同設立した華晋煤業公司が所有)で浸水事故が発生し、153人が閉じ込められた。懸命の救助作業により115人が救出されたが、38人の炭鉱作業員が犠牲になった。
2、上海万博が開催
5月1日、上海万博会場を訪れた観光客。この日、上海万博は正式に開園した
2010年5月~10月、第41回国際博覧会が上海で開催された。今回の万博は246の国と国際機関が参加した盛大な博覧会となり、5月1日の開幕以来、国内外からの来場者総数延べ7000万人以上、会場内で行われたステージイベント2万回余りなど、多くの面で万博史上新記録を更新した。
万博の観光効果による直接経済効果は800億元以上に達する見込み。万博の中国への影響は経済刺激効果にとどまらず、世界規模の盛大な祭典である万博は中国という発展途上にある国の外交、科学技術、文化など多くの面で長期的かつ深遠な影響をもたらすに違いない。
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