●王建鉚氏(中欧国際工商学院経済学教授)
王建鉚氏
――CPI、引き続き年3%以上上昇
「現在3%のCPI(消費者物価指数)の調整目標は、今後数年の世界的なインフレを背景に、その実現は非常に難しい」。王建鉚氏はこう率直に話す。
王氏は、この結論は主に内外の総合的要素を考慮してのことだと説明。国内の要素から見れば、過度に緩和された通貨政策が流動性の過剰をもたらし、政府の量的投資は個人の投資から「捻出」したものであり、まん延する投機資金は必然的に一部商品の価格を押し上げる。
次に、商品住宅価格は09年に平均して23.5%上昇しており、これが住宅価格を押し上げるのは必至だ。間もなく制定される不動産税はある程度、価格上昇を抑えるだろうが、賃貸料上昇に対しては、油に火を注ぐようなものに過ぎない。
国際的な要素から見れば、人民元の対ドルレートが上昇し続ける可能性があり、ドル安傾向はすでに定着している。
また、たとえ将来、中国経済の成長率が落ち込んでも、中国以外の大部分の発展途上国の発展は加速されるだろう。21世紀、大部分の発展途上国も中国のように経済の飛躍を遂げていることから、資源の需要増と価格上昇がもたらされるのは確実であり、CPIも押し上げられることになる。
●李開復氏(創新工場董事長兼CEO)
李開復氏
――モバイルネットが主流に
チャイナモバイル(中国移動)のデータが示すように、10年10月から、一部の省・直轄市ではショートメッセージ、携帯メールとそれらを媒体とした情報サービス業務の件数が減少し始めた一方、携帯電話からのネットアクセスなどモバイルインターネット業務が急速に増えている。
李開復氏は、モバイルネットがソフトや利益面で直面していた問題はすべて解決された強調。その理由として、第1に、スマートフォンの価格下落が非常に速いこと。将来のユーザーは携帯をネットアクセスの唯一の手段にするだろう。第2に、製品の販売ルートが多岐にわたり、開発技術者にとって最大の原動力となったこと。第3に、モバイルネットの開通に伴い、使用料支払いのルートが技術者にもたらす収益がより増えたことの3点を挙げた。
李氏は、11年にはモバイルネットが真の主流になると予測する。「3Gでアクセスし、全機能スマートフォンを使用し、プログラムを選択してダウンロードする、これが将来の生活のメインスタイルとなるだろう」
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