烏鎮は杭州市から車で1時間半ほど走った桐郷市にある水郷だ。1300年の歴史を持ち、古くからの水郷のたたずまいが残り、明・清代の建築が当時のままの姿をとどめている。町の中を貫いて京杭運河が流れ、細い水路と道路が町中に張り巡らされている。水路沿いには黒い瓦屋根の趣きある民家が立ち並び、アーチ形の小さな石橋のかかった水路を手漕ぎの小船が時折り静かに行き交う。実に情緒あふれる風景だ。

水路を手漕ぎ舟がゆったりと通り過ぎていく

風情ある烏鎮西柵エリアの通り
烏鎮は東柵エリアと西柵エリアに大きく分かれている。早くから観光地として賑わったのは東柵エリアだが、西柵エリアも近年新たに整備された。西柵エリアでは、観光資源としての烏鎮と生活の場としての烏鎮が非常にうまく調和していたのが印象的だった。特筆すべきはそのインフラ整備で、上下水道だけでなく、電力ケーブルや照明ケーブル、電話線、有線テレビケーブル、光ファイバーなどが埋設され、住民の文化的生活を保障した上で、景勝地としての景観も守られている。また、深夜まで営業するバーや飲食店エリアは市民の生活エリアと離れたところにまとめられており、観光と市民生活とを両立する配慮が感じられた。

電力ケーブル、電話線などが地下に埋設されている |