浙江省の省都杭州の空の玄関、蕭山国際空港から杭州市内へ向かうと、前方に満々と水をたたえた大河が見えてくる。銭塘江である。毎年旧暦8月19日に起きる海嘯(川の逆流現象)で有名なこの川は、仙霞嶺山脈に源を発し、杭州湾へと注ぐ。蛇行して流れることから折江、曲江などの別名がある。「浙江省の浙江は、この川が“曲折”(曲がりくねっている)ことからついた名前です」。銭塘江にかかる復興大橋を渡り終えると、浙江省新聞弁公室スタッフがこう説明した。なるほど、曲折の折の発音は浙江の浙の発音に通じる。
銭塘江は浙江省の水運に大きな役割を果たすだけでなく、隋代に開削された京杭大運河とも連結し、南北間の主要な物資・商品の流通経路としても重要な位置を占めていた。「南船北馬」と言われるように、北方中国の交通は馬、つまり陸路が主体だが、南方中国の交通は船、つまり水路が主体である。銭塘江に迎えられた浙江省視察の旅は、「水でつながる浙江」を象徴しているように思えた。 |