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北京週報>>特集>>無形文化遺産が伝える中国の物語>>中国の無形文化遺産の伝承と保護  
無形文化遺産・京劇について考える

◆京劇を保護するカギは継承

01年に昆曲が初めて、さらに2年前に粤劇、そして今回は京劇と、3種類の戯曲が無形文化遺産に登録された。京劇は昆曲のように古典化を求めており、相対的に固定化されかつ深い歴史的な伝統が形成されているだけでなく、文化的にも主流となる人気を博している。同時に、しっかりと民間に根づいている。全国の様々な都市の公園や空き地に行けば、いつどこでも京劇ファンがその喉を披露する場面に出会う。京劇はそれほど広まっているということだろう。海外の芸術・学術界においては、京劇は戯曲、中国伝統の舞台芸術の代名詞ともなっている。京劇の伝統演目や数多くの古典劇と融合した表現手法は、この半世紀近くの間にかなり流出した。だが、相対的に他の伝統演劇に比べると、数多くの著名な芸術家がいたことから、特別に配慮され、今に至るまで形態と特徴が残っていることから、依然として完ぺきであり、今日まで伝承されている演目はかなり多い。京劇が昆曲や粤劇に比べ恐らくより完ぺきに全面的に伝承、保護されてきた現実であり、もちろん、これにより京劇の伝承と保護はより多くの可能性と推進力を備えるまでになった。

京劇を含め、様々な無形文化遺産の伝承と保護はいずれも容易なことではない。多くの専門学者は似て非なる考え方を踏襲しており、新演目の創作という「発展」を通してこそ真の意味で、最も素晴らく「継承」することができると考えている。

京劇もそうだ。優れた役者を通じて、特定の歴史や文化を内包する古典的な演目を今日の舞台で高いレベルで示すことが、京劇の最も核心的な内容を継承、保護することでもある。新演目の創作に対する過度の関心は、必ずある程度、京劇芸術家らのこの貴重な文化遺産を伝承するという情熱と保護メカニズムの確立に影響を及ぼすだろう。とくに政府の増え続ける資金援助が新演目の創作に向かえば、マイナスの誘導作用が生じる可能性はさらに高く、伝承に尽力する芸術家らの情熱をそぐことになる。市場化の環境に置かれた一般庶民の新味と変化を求める動向をもちろん無視はできないが、文化の発展と遺産の保護という長期的な視点から見れば、政府や演劇理論家を含めた文化人はもとよりとっさの考慮を超越し、一般鑑賞者の立場を超越することで、より幅広い視野をもって、京劇という伝統の完ぺきな継承を推進するよう訴える必要がある。

「北京週報日本語版」2010年12月31日

                       

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