ハッカー
2010年9月18日、ハンガリーの首都ブダペストで行われたハッカー会議で情報セキュリティーについての講演を聴く人々(新華社)
ハッカーの攻撃を世間を知らない若者の一時的な衝動だと考えているなら、もう時代遅れだ。今年6月、すさまじい威力を持つコンピューター・ウィルス「Stuxnet」が世界の4万5000のコンピュータシステムを襲った。そのうち6割がイランのシステムだった。イランの工業・鉱業部情報技術部門の責任者は「イランを狙った電子戦争が始まった」と語った。
米国が今年5月に米軍サイバー司令部を立ち上げた重要な理由もまさにハッカー対策だ。10月、米国と英、仏、独など12カ国が共同で「サイバーストーム3」という大規模な対サイバー攻撃演習を展開した。11月、欧州初の全欧規模シミュレーションサイバー戦争が行われ、ハッカー攻撃対策を演習した。
各国の反応は決して過剰ではない。「ウィキリークス」を考えてみてほしい。このサイトは今年7月に米軍のアフガニスタン軍事行動についての機密文書7万7000件近くを公開し、10月には米軍のイラク軍事行動についてのレポート40万件近くを公開した。次いで11月28日には、米国の駐外国大使・領事館が国務院省に送った機密電報25万件が公開された。このサイトの創立者であるアサンジはかつて有名なハッカーだった。
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