戴秉国国務委員はこのほど、中国の平和発展の道に関する論考を発表した。主な内容は次の通り。外交部のサイトが伝えた。
「中国が米国に代わって、世界で覇権を唱える」という見方があるが、これは神話だ。世界には、中国の不断に成長する経済力が軍事力に転換することになると懸念する人がいるが、これはまったくの杞憂だ。
世界のリーダーにならない、覇権を争わない、覇権を唱えないというのが、中国の基本的な国策であり、戦略的な選択だ。われわれは一貫して平和五原則を堅持し、各国国民が発展の道を自主的に選択する権利を尊重し、決して覇権を唱えることはなく、世界を主導することも求めない。中国が米国に取って代わり、世界で覇権を唱えるなどという見方は神話だ。
徒党を組んで中国に当たり、中国を牽制しようというたくらみや、地域の国家を挑発して中国との仲を裂こうとしたり、中国の近海で合同の軍事演習を行ったりするというやり方は、典型的な冷戦思考だ。
米日などの少なからぬ国家に比べて、中国の軍事費の水準は総量からいっても、国民一人当たりの平均額からいっても相当に低いもので、外界に対していかなる脅威にもなっていない。いわゆる透明性については、世界に軍事面で絶対的な透明性を備える国家は存在しない。それどころか、過去数十年に渡って中国の軍事面での透明性は不断に高まっており、特にわれわれの戦略的意図は多くの国家よりも、とりわけ主要大国よりも一層透明性が高い。たとえばわれわれは世界に向けて永遠に覇権を唱えることはないと公開の場で宣言しており、全世界に向けて核兵器を先制使用しないことや、非核国に対して使用したり、使用すると威嚇したりすることはないと公開の場で承諾している。他国もこのようにすれば、世界の平和、安定、発展にとって間違いなく大きな貢献になる。(編集KS)
「人民網日本語版」2010年12月8日
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