▽来年のレアアース政策に慎重な中国
非鉄金属学会の専門家は「レアアースはもはや政治問題になってきている。レアアース政策に対する国外の言論はやや過激になりすぎている」と率直な見方を示す。
中国はレアアースによって「OPEC」になるつもりはないし、国外の産業を脅かすつもりもない。この貴重な資源に係わる産業を無秩序で混乱した状態から正常な状態に戻したいだけだ。実際には今年1-9月のレアアースの対日米輸出は前年よりも増加している。商務部の姚堅報道官は先月16日の記者会見で、今年1-9月のレアアース輸出量は3.22万トン、なかでも対日輸出は前年比167%増の1.6万トンと、輸出全体の49.8%を占めると紹介した。
8月末に開かれた第3回中日ハイレベル経済対話において商務部の陳徳銘部長は「レアアースの輸出制限は経済成長の促進、環境保護、国家安全保障などを総合的に考えた結果だ。輸出制限だけでなく、採掘、生産、貿易など全体に対して制限を加えた。こうしたやり方はWTOのルールに則している」と述べた。
長期的には、国内の新興産業の発展に伴い、レアアースは輸出依存から国内の高まる需要への対応に転換していく必要がある。来年の輸出枠について、姚氏は「具体的な数字は商務部だけで決定するものではない。まだ協議の段階ではあるが、商務部の幹部は国際市場の需要が賄える量は確保すると話している」と語った。(編集KA)
「人民網日本語版」2010年12月2日
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