付録:中国証券市場の20年
1、新中国初の証券取引所が開業
1990年12月19日、上海証券取引所が上海浦江飯店で正式に設立された。初代総経理の尉文淵氏は人民銀行から500万元を借り受けて上海証券取引所を設立し、中国資本市場の新時代が幕を開けた。当時上場して取引されたのは国庫券・債券30銘柄と株8銘柄のみだった。
2、初のB株
1991年11月、上海真空電子器件股份有限公司が海外投資家向けに額面価格100元の人民元特殊株を100万株発行し、1992年に上海証券取引所で上場した。中国証券市場で最初のB株であった。
3、鄧小平の南巡講話が中国株式市場の発展基調を決定
1992年1月、鄧小平が深圳取引所を視察後、「株は資本主義のものだという人もいるが、上海と深圳でまず試行してみた結果、成功だということが証明された。資本主義のものの一部は社会主義制度でも用いることができるようだ」との講話を発表。これが当時はよちよち歩きだった株式市場の発展基調を決定づけ、中国株式市場は急速な発展段階に入った。
4、中国証券監督管理委員会設立
1992年11月に中国証券監督管理委員会が正式に設立され、劉鴻儒氏が初代主席に任命された。中国証券監督管理委員会の設立は、中国の資本市場がその行為を監督管理し、規範化する国家的権威部門を有するようになったことを示していた。
5、「証券法」発表
1998年12月、「中華人民共和国証券法」が全国人民代表大会で審議・可決され、1999年7月1日から正式に実施された。
6、QFII(適格海外機関投資家)制度がスタート
2002年11月5日、中国人民銀行と中国証券監督管理委員会が共同で「適格海外機関投資家による域内証券投資についての管理暫定弁法」を公布。中国の適格海外機関投資家(QFII)制度が正式にスタートしたことを示すものだった。
7、株権分置改革
2004年から中国は正式に株権分置改革がスタートした。株権分置改革とは非流通株も上場し流通することができるようにすることであった。
2006年末に株権分置改革がおおよそ終了。株権分置問題の解決は中国証券市場の成立以来影響が最も深遠な改革であり、中国証券市場の発展に向けて大きな障害が取り除かれた。
8、中小企業ボード誕生
2004年6月25日、中小企業ボードが深圳取引所で取引開始。中小企業ボードの株流通量は1億株以下と定められた。
9、創業ボード誕生
2009年10月30日午前、創業ボードが深圳取引所で取引開始。急成長するハイテク企業が次々に創業ボードに上場した。
10、株価指数先物誕生
2010年4月16日、8年の構想期間と4年の準備期間を経て、最初の金融先物取引である「滬深300」株価指数先物取引が正式に開始された。
「北京週報日本語版」2010年10月29日 |