本誌記者 蘭辛珍
2010年12月19日は中国証券市場誕生20周年の記念日である。この20年間、ゼロから出発した中国証券市場は、1997年のアジア金融危機と2008年に発生した国際金融危機の度重なる洗礼を経験しながら次第に成長し、海外市場との一体化も日増しに進んでいる。中国証券市場発展の歴史を振り返るにあたって、この20年をどう見るか?中国証券市場は中国経済にどのような影響を与えたのか?次の一歩はどうするべきか?いずれもじっくりと考えるに値する問題だ。
1991年、上海証券取引所が開業し、朱鎔基が開業式典に出席した
闞治東氏は1990年12月19日に上海で聞いた銅鑼の音を一生忘れないだろう。当時上海市市長だった朱鎔基(後に中国国務院総理に就任)が叩く銅鑼の音は、上海証券取引所が取引を開始し、中国に資本主義国家にしかない証券市場が出来たことを世界に向けて告げていた。
闞治東氏は当時申銀証券の総経理で、上海証券取引所の設立にかかわっていた。申銀証券は当時上海に3社しかない証券会社の1つだった。
上海証券取引所が設立されてから半年後、1991年7月13日に、深圳証券取引所が設立された。
20年が過ぎ、中国証券市場は現在すでに米国証券市場に次ぐ世界第二の証券市場となった。上場株は1990年の8銘柄から今年11月20日現在2077銘柄まで増え、当時12億1000万元だった時価総額は現在25兆元を超えている。
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