本誌記者 蘭辛珍
10月22日、韓国慶州で開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議
11月11日に韓国ソウルで開催されるG20サミットで、為替レート問題は参会者が討議する主要な内容の1つになる。現在、世界経済が「為替戦争」発生のリスクに直面しているからだ。
現在のところ、先進国の経済成長は遅く、新興市場諸国の経済成長率は先進国よりはるかに高い。米国、ヨーロッパ、日本などの発達した経済体にとっては、現在の主要な任務は依然として経済成長を刺激することである。先進国は本位貨幣の通貨安あるいは新興市場諸国に通貨の切り上げを迫ることを通じて純輸出を高め経済成長を促進しようとしている。
このため、最近、米国、ヨーロッパ、日本の中央銀行は新たな量的緩和の通貨政策を続々と公表している。
通貨高によって本国の輸出競争力を損なうことを恐れるため、新興市場経済体はほどんとが外国為替市場に介入した。ブラジル、インド、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、ロシア、コロンビア、ペルーなど多くの新興市場経済体の中央銀行はどこも外国為替市場に介入している。
この駆け引きの中で、先進国は新興市場諸国が本位貨幣の為替レートを操作していると非難し、新興市場諸国は米国をはじめとする先進国が量的緩和政策で本位貨幣の通貨安を誘導していると反駁している。
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