本誌記者 蘭辛珍
10月21日、国家統計局は第3四半期の国民経済状況を発表した。データによると、第3四半期の中国GDP成長率は9.6%で、第2四半期の10.3%から低下したものの、引き続き健全な発展の勢いを保った。同時に、中国経済の成長の重心は引き続き内需へと向かっている。
成長率は正常な状態を回復
昨年第4四半期のGDP成長率が12.1%という高い数値を記録した後、今年に入ってから中国は経済成長率低落期に入った。第1四半期の経済成長率は11.9%、第2四半期は10.3%に下がり、第3四半期は9.5%まで低下した。
申銀万国の首席マクロアナリストである李慧勇氏は、調整を経て、中国経済はほぼ正常な状態を取り戻したと指摘している。
上海市淮海路のデパートで商品を選ぶ買い物客 (張明撮影) 経済成長率鈍化は中国政府が主動的に調整した結果である。中国は金融危機がもたらした機会を捉え、立ち遅れた生産能力の淘汰、輸出税払戻率の引き上げ、為替レート改革の再起動などの政策を通じて経済成長方式と成長構造を変更した結果、投資成長率の低下を招き、さらには工業成長率を押し下げることになった。第3四半期は、外需が依然として比較的速く成長する中で、2四半期連続で当季投資と消費成長率の両方に一定の低落が見られた。
李慧勇氏は次のように述べている。金融危機発生後、中国が経済刺激のために打ち出した四兆元の投資は今年年末にほぼ終了し、一方で世界経済回復の勢いは鈍化、不動産市場の可変要素はまだ消えていないため、中国経済の前四半期比と同期比の成長率はそれぞれ今年第4四半期と来年第1四半期に底を打ち、来年第2四半期には再び著しい回復を見せるだろう。
中国の政策決定者にとっても世界市場にとっても、中国経済の軟着陸はよいニュースだ。中国政府は不動産や重工業などの業界が過熱するのを避けるべく努力している。
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