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「嫦娥」の足跡  
「嫦娥」、再び月へ

    本誌記者 唐元愷

10月1日は中華人民共和国の建国記念日にあたる。今年、この日の18時59分57秒に、月探査衛星「嫦娥二号」は四川省西昌の大涼山峡谷の奥深くから天空に舞い上がった……

中国は北京時間の10月1日18時59分57秒、西昌衛星発射センターで、中国で2番目の月探査衛星「嫦娥二号」の打ち上げに成功した (新華社記者 李剛撮影)

科学者たちによれば、この意義あるタイミングでの打ち上げは意図してそうなったわけではなかった。10月は打ち上げロケットが発射できる日は3日間しかなく、しかも一日のうち発射が許される時間は35分しかなかったからだ。

「嫦娥」は中国神話に登場する月へと飛んでいった女神である。だから中国人が月探査プロジェクトに嫦娥と命名したのはとても自然なことだった。月探査プロジェクトは三期に分かれている。第一期は探査衛星を発射し月を周回しながら約一年間にわたって探査を行うプロジェクトで、2007年10月24日18時05分にスタートし、2009年3月1日16時13分に「嫦娥一号」は月面の予定された衝突地点に正確に落下した。中国が自主研究開発した最初の月探査衛星「嫦娥一号」は月を計5514周した。その目的は全面的、系統的、総合的に月全体を調べることであった。第二期は軟着陸機の発射で、月に着陸し、特定地域を細かく実地調査する。第三期は軟着陸機を発射して月面に着陸し、実地調査とサンプル採取後、月面からロケットを発射して回収カプセルとともに地球に帰還することである。第三期プロジェクトの達成後は、さらに一歩進んで月への有人飛行実現への望みが持たれている。現在のところ、単独で有人宇宙飛行を成功させた国は、ロシアと米国、中国しかない。

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