月の宇宙開発計画というと、米国の「アポロ計画」が浮かぶ人が多い。
アポロ計画以来、米国宇宙局(NASA)は、1998年1月から1999年7月まで「ルナー・プロスペクタ-・ミッション」という月探査計画を実施した。このルナー・プロスペクター・ミッションでは、月の両極で永久に日陰となっている地表の浅い部分に氷(水の)が存在する可能性が示唆されている。
2006年4月、NASAは、具体的な月への探査計画を発表した。
新しい月面探査の計画では、火星から先への探査のため、足がかりをつくる目的の基地を設置することになっている。
発表では、5年後に、この新しい宇宙船が輸送を始め、2008年から2016年までロボット探査による基礎作りがはじまり、2018年には再び宇宙飛行士を月に送り込む計画になっている。
NASAが「再び月へ」の計画を打ち出した背景には、火星有人探査の布石を今世紀中に確立しておきたいという考え方があるようだ。壮大な計画の中でも、具体的にどのエンジンが使われるか、4月の報告では、一般人にも実現性がわかりやすく説明されている。
月へ常に人を滞在させることで、月のリソース(ここでは素材のことです)を使うことができるようになることも期待している。リソースとは、他国も注目している極地域の氷や酸素や水素・希少金属などで、今回の計画ではそれらのリソース探査もターゲットとなっている。
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