日本は、韓国、ロシアそして中国という一衣帯水の3つの隣国と領土争いを繰り広げ、二国間関係に何度も緊張をもたらしている。
外国メディアは以前、日本は「北東アジアのトラブルメーカー」だと批判している。実際、ここ30年来、日本はさまざまなトラブルを利用して外国に対する戦略的突破を実現してきた。1985年、当時の中曽根康弘首相が先例を作った。内閣総理大臣の身分で靖国神社を参拝し、「平和憲法」改正の道を開いたのだ。これはアジアの人々の反対を招き、国内外のナショナリズムの対立を引き起こした。それから20年余り、日本国内の憲法改正に反対する声は日に日に弱まって、日本は「国家正常化の道」をまい進している。
近代以降、日本は海洋戦略を非常に重視し、島嶼は海洋と同じで、海洋は資源と同じという論理の下、海洋へ向って少しずつ拡張している。ただ第2次大戦敗戦後の「平和憲法」だけが日本の拡張の動きを束縛しているのだ。
だが日本は、この束縛から抜け出すチャンスをずっと探してきた。04年、日本のメディアは中国の潜水艦が日本の領海に入ったとやたらと報道した。その年の暮れ、中国を対象とした「防衛計画の大綱」が順調に決定され、重点防衛区域を台湾海峡と釣魚島周辺に移した。
先日の日本側が釣魚島海域で不法に中国の漁民と漁船を拿捕した事件は、日本国内のナショナリズムの口実となった。しかも、日本のメディアによれば、釣魚島の情勢に対応するために海上・陸上自衛隊は隊員の拡充をはかるという。専門家は、日本は機に乗じて国内の障害を取り除き、年末に改定する「防衛計画の大綱」の中で南西諸島の防衛を強化するのではないかと懸念する。
敵は本能寺にあり。日本はアジア諸国の了解を得ることなしに、強硬な姿勢で「国家正常化」を実現しようとしている。領土争いの背後にはどんな戦略が隠されているのかを警戒せずにはいられない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月8日 |