中央政府はかねてから新疆ウイグル自治区(以下、新疆と略)を高度に重視し、中央の指導者はかつて何回も新疆に赴いて視察や調査・研究を行い、「新疆の整備策」を検討した。中央政府は新疆の問題について何度も特別会議を開くかあるいは重要な文書を発布し、関連問題を解決し、大きなサポートと重視を与えた。改革開放以来、中央政府は相次いで一連の特殊な政策と扶助の措置を制定・実施し、特に2007年に『新疆の経済社会発展をいっそう促すことに関する国務院の若干の意見』を公布し、新疆に対する支持の度合を強化し、数多くの水利、交通、エネルギー、生態系環境、社会事業、人々の生活の改善と優位のある資源の開発などの大きなプロジェクトの建設に取り組み、あるプロジェクトはすでに完工し、効果と収益が見られ、新疆の経済と社会事業の発展を強力に促進し、新疆は新しい発展期に入った。
5月中旬、非常に注目された中央の新疆工作会議が北京で開催され、3日間にわたる会議は今後における新疆発展の基調を決め、新疆の未来の発展のタイムテーブルとロードマップを確立した。
三大布石の特徴
新中国建国以来、特に1990年代以来の新疆に関する中央政府の一連の政策決定と布石を整理すると、次のことを見て取ることができる。社会の安定の確保から新疆の経済社会の全面的発展の促進に至るまで、安定と発展というメーンラインが終始新疆のさまざまな活動の中に貫かれてきた。新疆は国の持続可能な発展を保つ面で重要な戦略的意義をもつ省・自治区の1つであるという新疆の発展に対する中央の位置付けは非常に明確なものであった。
専門家の見解によると、新疆工作座談会はこれまでの党と国家の新疆に関する方針・政策を評価し、新疆の発展に対しさらに対応性のある重要な政策・方針も確定した。
内容から見て、新疆の経済社会の発展に関する今回の新疆工作座談会の配置には3つの特色がある。1、範囲が更に広くなったこと。中国の中部、東部地域の19の省・直轄市はすべて「対口」支援(比較的経済の発達した省や直轄市が経済発展の遅れた地域の発展を一対一で支援する仕組み。パートナー支援)の隊列に加入し、ウルムチとカラマイ市を除いて、新疆の各地区はすべて援助される対象として組み入れられている。2、支援の度合が更に大きくなったこと。投入した資金の規模がきわめて大きいのみならず、多項目の優遇政策をも制定し、そしてまもなくそれを実施し、新疆の自己発展の能力を育成することに力を入れることになる。例えば、カシュガルを開発実験区に築き上げ、経済特別区に対する優遇政策を享受させること、資源課税と費用徴収制度の改革とモデルケースが真っ先に新疆からスタートすることなどがそれである。3、更に対応性の備わったものになること。例えば、援助の内容において、人々の生活の保障と改善を優先的位置に置き、新疆各民族の人々の就業、教育、住宅などの生活の基本問題の解決への協力に力を入れることがそれである。
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