■自信と希望の旅
----今回は総理就任後2度目の訪日です。最初の訪日は「氷を溶かす旅」でした。今回の訪日は何を大きな目的とされていますか?訪問は日中関係にとってどのような意義を持つのでしょうか?
温家宝総理:3年ぶりに再び訪日できたことを、とても喜んでいます。NHKを通じて、日本の人々に挨拶をしたいと思います。3年前が「氷を溶かす旅」だったとするなら、その後の3年間で中日関係には大きな変化が生じ、両国の間には戦略的互恵関係が築かれました。今回の訪問は「自信と希望の旅」と呼んでよいと思います。
今回の訪問は、相互信頼や協力を強化し、両国友好の基礎を固めることが大きな目的です。鳩山首相との会談を通じて、両国首脳間の相互信頼を強化し、いくつかの重要な合意に至ることができました。これには首脳間ホットラインの開設、防衛当局間の海上連絡メカニズムの創設、捜索・救難協定の締結などが含まれます。私たちは経済貿易協力の強化についても話し合い、エコ経済、エネルギー、環境保護、電子商取引などを重点分野と定めました。これらは両国関係の発展にとって本質的に有益なものです。
私は極めて大きな情熱を抱き、4つの民間外交の場に臨みました。1つめは日中友好7団体と華僑・華人4団体による歓迎パーティーで、私はそこで「心」を用いた即席のスピーチを行いました。2つめは日本経団連による歓迎昼食会で、私はそこで「理」を用いた即席のスピーチを行いました。3つめは両国文化人との懇談会で、私はそこで「情」を用いた交流を行いました。4つめは日本の民衆や学生との接触で、私はそこで「行」を用いた交流を行いました。この4つの活動を通じて私は、中国両国の民衆の心や感情が通い合うことのできるものであり、中日の協力には広大な将来性があると感じました。現在、中日両国の経済は緊密につながり合い、どちらも相手を切り離すことはできません。私たちは文化、人的、文化交流も強化しなければなりません。これは私たちにとって友情の根となり、友好の基礎となるものです。
今振り返ってみると、私の訪問は目的を達成し、成功したようです。
「人民網日本語版」2010年6月2日
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