天皇陛下は1日、皇居・宮殿で中国の温家宝総理と会見した。
温総理はまず胡錦濤国家主席からの挨拶を伝え、中日関係について「順調に発展しており、新たな発展のチャンスに恵まれています」と語った。今回の訪日については「鳩山首相との会談で多くの重要な合意に達したほか、日本各界の方々、特に一般市民と幅広い交流を行い、実り多い訪日となりました」と述べ、さらに「両国国民の考え方や感情、善意は、訪問を通じて互いに交流できるものです。今回の訪問は希望と自信の旅になりました」と今回の訪日を評価した。その上で「中国政府は対日関係を非常に重視しています。日本側と共に、善隣友好と相互信頼を深め、実務協力を拡大することで、戦略互恵関係を進展させていきたいと思います」と中日関係の推進に向けた決意を示した。
天皇陛下は胡主席の挨拶に感謝を述べるとともに、温総理の訪日を歓迎した。「1992年の訪中のことは今でもはっきりと覚えています。日中両国の交流は歴史が長く、古くから多くの中国文化が日本に伝わり、日本に深い影響をもたらしました」と日中交流の歴史について触れ、その例として唐の時代、日本に渡り、唐招提寺を開いた鑑真和上のことを挙げた。その上で「今年は平城遷都1300年に当たり、日本では大規模な祝賀イベントが催されています。両国国民の交流を拡大することで相互理解を深めることができます」と交流の重要性を語った。また、温総理が今回、たくさんの日本国民と交流し、日本の青少年1000名を上海万博に招待したことについて、評価し賛成するとの立場を示した。
陛下は開催中の上海万博について、その成功を祈るとともに、「上海万博を通して、人的交流や文化交流、省エネ、環境保護などの分野における両国間の交流と協力が深まることを願っています」と語った。(編集YT)
「人民網日本語版」2010年6月2日
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