中日韓首脳は30日、韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没事件について意見交換し、犠牲者に哀悼の意を表した。また、韓国などによる合同調査を重視し、関係各国の反応に留意していると表明。意思疎通を保ち、事件に適切に対処して、地域の平和と安定を守る考えを示した。
温総理は「あらゆる努力を尽くして、北東アジアの平和と安定を守らなければならない。この前提なしには、発展は語りようがなく、貴重な成果も途端に失われてしまう。当面の急務は、『天安』事件による深刻な影響に適切に対処し、徐々に緊張を緩和させること、特に衝突を回避することが必要だ。中国は引き続き各国と積極的な意思疎通や協調を図り、本地域の平和・安定に寄与する方向へ事態を促していく。こうすることが、われわれの共通利益や長期的利益に最も合致する」と強調した。
中日韓首脳は「朝鮮半島の非核化は北東アジアの永続的平和、安全、経済繁栄に寄与する。6カ国協議を通じた2005年9月19日の共同声明の目標実現に引き続き共同で努力する」との認識で一致。また、持続可能な発展、環境保護、人的・文化交流分野、および国際・地域問題における3国間協力の拡大と深化で合意。▽3国間協力に関する事務局を2011年に韓国に設置▽2012年までの中日韓FTA共同研究の完成に努力▽中日韓投資協定交渉の早期妥結に努力▽2020年までに3国間貿易を拡大▽アジア財政・金融協力をさらに強化▽いかなる形の保護主義にも反対▽G20、ASEANプラス3(中日韓)協力、APECなどの枠内で世界経済の力強く、バランスのとれた、持続可能な発展を促進▽青少年や大学を中心に3国間の人的交流を拡大▽教育担当閣僚級会合の設置を推進----すると表明した。
また、今後10年間の中日韓協力の指針となる「中日韓協力ビジョン2020」、および技術革新や標準化協力の強化に関する共同文書を発表。次回会談を来年日本で開催することで合意した。(編集NA)
「人民網日本語版」2010年5月31日 |