米国istockanalystのサイトによると、北京政府は約2年前の四川地震救援活動での経験を踏まえ、青海省で14日にマグニチュード7.1の地震が発生すると、すぐさま救援活動を展開するため解放軍を派遣した。空軍は最大のイル-76輸送機を出動させると共に、被災地に先進レーダーを配置。海軍は重要な情報を収集するため、遠隔操作航空機を派遣。さらに、外部の目にさらされることの極めて少ない二砲部隊も、救援活動に加わった。
当日、中央軍事委員会は先ず、解放軍の空軍を派遣して緊急救援活動に当たらせた。地震発生からわずか32時間以内に、解放軍で現在最大の輸送機、ロシア製のイル-76型機が100トン近い救援物資と数千人の救援隊員を地震の中心地区に輸送。被災地区で唯一の空港である玉樹空港が全面的に円滑に運行できるよう、空軍はさらに最先端のレーダーやライト、ナビゲーターを設置、夜間の救援活動の安全を確保した。
このほか、地震が発生した玉樹チベット族州は沿海部から数千カイリも離れているが、海軍は遠隔操作航空機を出動させ、地震中心地区の上空を飛行し、生存者の救出に利用できる地質情報をリアルタイムで収集。さらに地震後に地上信号に影響が出たため、海軍の遠隔操作航空機も玉樹空港を発着する航空機のため誘導支援を行った。
報道によると、外部にその姿を見せることが極めて少なく、中国の核の脅威に責任を担っている解放軍の第二砲兵部隊も今回動員された。地震発生当日の夜、二砲の先遣隊は被災地に向かい、15日(木曜)午後に玉樹に到着。廃墟に生き埋めになっている市民を救出するため、野戦車やブルドーザー、その他の重機を持ち込んだ。
また、青海省周辺の蘭州や済南、成都軍区の地上部隊も、海抜4000メートルの青海・チベット高原の被災地に駆けつけた。約3450人の人民武装警察部隊(PAPF)の軽装武装警察も被災地に入り、外部と結ぶ道路の修復に当たった。
報道によれば、中央軍事委員会の胡錦涛主席の緊急命令に基づき、解放軍と人民武装警察の士官と兵士1万人余りが動員された。解放軍総参謀部と総政治部が署名した命令は、中央軍事委員会は軍隊を動員して救援活動を展開し、「全力を尽くし、一刻も争って」被災地に急ぐよう求めている。指揮部は被災地に到着した士官と兵士に生存者救出を主要な任務とすると共に、現地の救援隊員と協力するよう命じている。
だが、海抜の低い地域から来た隊員にとって、青海地区の高い海抜は1つの大きな難題となっており、多くの士官と兵士、救援犬にも高山病の症状が現れた。高原病に詳しい医師の李蘇志氏は隊員に防寒に注意するよう呼びかけると共に、野外実用ハンドブックを提供している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年4月20日
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