理論上から言って、ドルを中心とする国際通貨体制下で、不均衡な二国間貿易が一般的となっているが、レートが問題ではない。日本は1985年、西側諸国に迫られ『プラザ合意』を結び、日本円は大幅に上昇した。しかし貿易黒字額が減少することはなく、その後に日本は世界で最も多く外貨準備を蓄積した。
日本も、ドイツやEU諸国も、米国に対する貿易黒字が数十年続いている。これらの国・地域の通貨はすべて変動相場性だが、不均衡な二国間貿易の改善に何の役にも立っていない。
国際貿易の理論でノーベル賞を獲得したクルーグマン氏は本当にその道理をわかっていないのだろうか。
人民元切り上げを主張する人たちは、人民元が20~30%低く評価されていると指摘する。この数字をでっち上げた学者たちは、購買力平価説によって出された数値が各種の変数から制約を受けていることを当然わかっている。現実において、そのシミュレーションモデルが成立する条件も変化し続ける。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年3月31日 |