温室効果ガスの概要温室効果ガスとは、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン類をいう。太陽の熱エネルギーを通過させ、地表からの熱を吸収する特徴がある。
温室効果ガスの原因地球は太陽のエネルギーで温められ、また温められた地球自身も熱を放出している。大気に含まれる二酸化炭素などの「温室効果ガス」がその熱を吸収し、再び地表に戻している(再放射)。
温室効果ガスとは、太陽の熱エネルギーを通過させ、逆に地面から放出される熱(赤外線)を吸収し、熱が地球外に放出されるのを防ぐ大気中のガスである。
温室効果ガスとされるのは、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(1998年)によって以下のものに定められている。
二酸化炭素石炭や石油などの化石燃料を燃やすことによって大量に排出。温室効果ガスでの割合が一番高い。 メタン二酸化炭素に次いで地球温暖化への寄与度が大きい。都市ガス(天然ガス)や、家畜の糞尿など、さまざまなものから放出される。 一酸化二窒素温室効果はなんと二酸化炭素の310倍。「笑気ガス」としても有名。 代替フロン類(ハイドロフルオロカーボン・パーフルオロカーボン類・六フッ化硫黄)エアコンや冷蔵庫などの冷媒、スプレー缶などの噴射剤に使われていたフロンガスがオゾン層を破壊していたため、代わり登場したのが代替フロン類である。後に二酸化炭素の数百~数万倍の温室効果をもたらすことが分かった。 温室効果ガスの対策基本的には、地球温暖化と同様の対策が必要になる。
2005年における日本の温室効果ガスの総排出量は13億6,000万トンとされる(参照:環境省資料)。
こういった状況を受け、温室効果ガス削減のための世界的な取り組みとして、1997年に「京都議定書」が採択された。このなかでは、温室効果ガスの具体的な削減数値目標などについて定めている。
対象となる温室効果ガス:二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン類(ハイドロフルオロカーボン・パーフルオロカーボン類・六フッ化硫黄) 削減基準年:1990年(代替フロン類については1995年でもよい) 目標達成期間:2008年~2012年の間 削減目標:先進諸国全体で少なくとも5%削減(各国で削減目標は異なり、日本については6%削減)(※1990年のレベルから5%削減することを意味する。) このように目標を立ててはいるが、二酸化炭素の排出量は削減の方向に進んでいないのが現状である。
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