いま1つの「中国の方式」に関する作品は中国人民政治協商会議のスポークスマン趙啓正氏の『中国の方式についての対話』である。この作品はより政府の性格と政府の解読に傾いたものである。趙啓正氏は、東側と西側世界の異なる価値観が認知の相違をもたらし、ほかでもなくこうした観念の相違は西側が中国人の発展方式を理解できないようにさせ、このため、「中国の方式」が発展をとげた時に西側からの誤解を被ることは免れられないと指摘している。『中国の方式についての対話』は趙啓正氏がベストセラー『中国のメガトレンド』(China΄s Megatrends)の著者ジョン・ネイスビッツ氏(John Naisbitt)との間で行った対話である。『ニューヨーク・タイムズ』はかつて『中国のメガトレンド』をこのように評価している――「ネイスビッツ氏の最も著しい特徴は抑えられない楽観である」。ネイスビッツ氏が出版した最新の著書『中国のメガトレンド』も西側の学者の角度から「中国の方式」を評論しているものである。本の中には、中国の急速な成長に対しほめ言葉に満ち、ずっと以来のからみ合っている経済の発展と民主化の問題に対して、氏は世界に、「中国の政治制度は実を言えば1種の新しい民主である」と非常に楽観的に語っている。
しかし、本当にこれほど楽観的であるのか?こうした楽観の背後には深い憂慮が隠れているか、あるいは、それは1種の盲目的な幸福感ではないか?もし私達は「中国の方式」はうわべはきわめて大きな発展をとげたように見え、方式から生まれた問題をさて置き、私達は数々の人、数々の家庭の境遇を考察する時、特に金融危機の後に、大都市の毎日あくせくして疲れている人々を前にして、的確にいくつかの面で彼らの生活にきわめて大きな変化が生じ、彼らの生活はますます豊かになったが、しかし同じように、彼らはこのような豊かさと発展を享受することができるかどうか?多くの人は目を開けると時代が彼らにもたらした住宅についてのプレッシャー、仕事をめぐってのプレッシャー、婚姻をめぐってのプレッシャーなどという非常に重い負担を背負い込み、多くの人が目を開くとこの時代が彼らにもたらした更に重い負担を背負い始めたのである。
「北京週報日本語版」2010年3月17日
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