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「中国の方式」という概念とそれについての思考  
海外の鄭永年教授の解読

 

簡単に言うと、「中国の方式」は改革開放以後の中国の台頭から生まれたもので、こうした方式の中国そのものへの影響は言うまでもないが、世界的範囲から見れば、この方式はその他の国ぐにが参考にする手本になることができるかどうか?伝統的な西側の方式の発展に対するチャレンジになるかどうか?「中国の方式」の国家権力の過度の集中などのその他の問題はどのように解決すべきか?いかにして中国の公民社会を発展させるのか?

『中国の方式の経験と苦境』は鄭永年教授の長年来の中国研究シリーズ学術論文集で、12篇からなるものである。それは中国と西側の発展に対する比較を通じて、ナショナリズムと自由主義、政党の改革、中央と地方の関係、農村の改革と発展など多岐の角度から改革開放30年らいの「中国の方式」に対し、問題を提起するとともに、突っ込んで分析を行っている。

民主化についての討論はこの文集を貫く重要な議題の1つである。私達が知っているように、もし民主主義の政治が社会経済の発展を促進することができないならば、社会の不満を招くことになり、政権の合法性も低くなる。社会の進歩に従って、実際には国家の権力の一部は社会に転化すべきで、中国も始めから最後まで経済の発展とその他の問題に直面することになり、その上経済発展そのものも民主主義の政治の絶え間ない発展と拡大を促している。もし民主が絶えず改善されることになると言えば、それでは民主はこれらの問題を解決することになるのか、それとも逆に経済発展の足どりを阻止することになるのか?―――国による強力なマクロ規制は当面私達の直面しているいくつかの問題を解決することができるが、民主のためには国家権力の役割を弱めることになり、その中の矛盾をいかに解決すべきか?

いま1つは、国の権力、社会の権力と個人の権利についての討論である。作者によれば、シンガポールでは、権力も集中したものであるが、しかし権力者はいかなる権力も浪費せず、権力はことを運ぶことに使われたものである。中国の状況は違い、集権と分権がからみ合い、権力が無形の中で失われることを招いている。最終的な結果は「民衆は権力がないと思うが、指導者も権力がないと思い、社会は権力がないと思うが、政府も権力がないと思う」とういうものとなった。これは1つの苦境を招くことになった―――「部門の権力は非常に大きいが、彼らはいつも権力が足りないと感じている」。部門はきわめて大きな権力を握っているが、合理的な制度的制約がないため、権力を貸し出し、機関の腐敗をもたらしやすい。最後、鄭永年教授は、「政党はどのように権力を組織すべきか?どのように権力を維持すべきか?どのように権力を有効に使用すべきか?」という三つの問題を提起して「中国の方式」を考えなおすことを目指している。

最後の章では、作者は集中的に「シンガポールの方式」を紹介し、そして「中国の方式」との比較ををおこなった。筆者は、この章はこの著書の粋であると思っている。1つの中央集権の「権威のある国」(Authoritarian Country)として、シンガポール政府の廉潔政治と効率は世界を驚かせるものがある。これまでのいくつかの論述はシンガポールを特殊化させるか、またはそれは儒教文化の伝統と資本主義制度との完ぺきな結合であると見ている―――作者は更に1歩進んで、シンガポールの人材選抜制度に対して分析を行い、シンガポールの選挙制度は「選抜」と「選挙」を結びつけたものであり、選抜は中国の伝統的なもので、中国古代の「科挙」試験(明・清時代の官吏登用試験)に似ており、選挙は欧米のものであると指摘している。

全般的に言えば、鄭永年教授はより多く学者と学理的角度から分析と論証を行い、それにご本人がシンガポールで何年も暮らし、仕事をした経験を加えて、シンガポールの方式を通じて「中国の方式」の概念と比べることは、私達に多くの角度から「中国の方式」を見きわめさせることができる。

「北京週報日本語版」2010年3月17日

 

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