「省エネやエコロジーに熱心なのは、それが自分たち『80后』(1980年代生まれの世代)が担うべき社会的責任だと感じる以上に、トレンドだとも思う。」こう語るのは、23歳の海南大学生、胡玉さん。中国で、ますます多くの胡玉さんのような「80后」たちが、省エネやエコロジーをトレンディなライフスタイルだととらえ始めている。
「省エネやエコロジーを心がけるのは、バスで席を譲るように習慣になっている。」27歳の北京の若者、任賢章さんは言う。任賢章さんは今年5月、小型の中古住宅を購入した。家の内装をする際に、任さんがしたことは三つだけだった。環境にやさしいペンキで壁を塗りなおしたこと、もともとあった蛍光灯を省エネライトに取り換えたこと、普通の便器を節水便器に取り換えたことだ。「エコロジー商品は一般の商品より高いけれど、長い目で見れば、実は経済的です。」
同じく「80后」の広州の若い女性、謝婷さんは自分の生活に対してさらに厳しいようだ。会社に食事用の容器と箸を持参し、「環境汚染が心配だから、電池を使うのがどんどん嫌になってきた」し、家にエアコンを取り付けず、手洗いや洗顔に使う水はためておいてトイレを流すのに使う……最初は周囲の人々にあまり理解されなかったが、謝さんはずっと続けている。「省エネやエコロジーは一人一人が、小さなことから始めるべきです。」
おしゃれが好きな若い女性だというのに、謝婷さんはスキンケア品や化粧品までなるべく買わないようにしている。「ビンやら缶やらのリサイクルが難しいのが気になるからです。それに、規則正しくて健康な生活こそが一番のスキンケア法ではないですか?」
謝婷さんは毎日かなりの時間をコミュニティサイト豆瓣網(douban.com)のエコロジーコミュニティにアクセスして過ごす。中国のエコロジーに関するウェブサイトやフォーラムはますます増え、インターネットはすでに中国の若者がエコロジー意識を伝える重要なルートになっている。豆瓣網だけでも、エコロジー関連のコミュニティが200近くあり、謝婷はそのうちのあるコミュニティの管理人だ。同じ理念を持つ若者とコミュニティで省エネやエコロジーに関する考えや知識について交流し、省エネやエコロジーの公益活動も行っている。
「北京週報日本語版」 2010年1月13日 |