----世界的な金融危機以降、対外経済関係の中で一部の問題が注目を集めている。例えば、様々な形の保護貿易主義が激しさを増し、中国もその的となっている。また一部の国は人民元の切り上げを要求しているが、こういった困難な局面にどう対応すべきか?
私はかつて欧州連合(EU)首脳と南京での会談後に記者会見し、現在では保護貿易主義だけでなく、環境保護の名を借りた保護貿易が存在していると述べた。EUは様々な形で貿易障壁をつくり、中国の外向型産業、特に輸出に大きな圧力をかけている。
当然中国は独自に輸出構造を調整し、輸出製品の品質やグレードを高め、非常に困難な状況下でも国際的な輸出市場のシェアを保持する必要があるが、もう一方で中国は、各国と共同で保護貿易主義に反対し、ドーハラウンドの新たな進展を推進する必要がある。世界経済が沈滞してしまえば発展は望めない。この道理は誰もが明白だが、みなそうしたくない。今必要なのは行動だ。
おっしゃる通り、中国の貿易紛糾案件はここ数年で最も多くなっている。最近見た資料によると、この間クリスマスがあったばかりだが、浙江省でクリスマスグッズの輸出が例年よりも28%減少したという。外部の需要低下もあるが、様々な形の貿易障壁によって正常な貿易が阻害されている。
益々高まる人民元切り上げに対する圧力に関しては、1998年の金融危機で人民元の貨幣価値の安定維持が国際社会に大きく貢献したことは記憶に新しい。世界の主要通貨の価値が相次ぎ下落するなか、人民元はその価値を基本的に安定維持することで国際社会に貢献しているといえる。様々な圧力によって人民元切り上げを迫っても私たちは絶対に同意しない。私はかつて外国の友人にこう話したことがある。あなた方は人民元切り上げを求める一方で様々な保護貿易主義を講じ、実際は中国の発展を抑制したいだけなのだ、と。人民元為替レートの問題は来年、中国が対外経済業務で直面する大きな課題となる。
「人民網日本語版」2009年12月28日
|