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評論  
オバマ政権成立後の中米関係

中米関係発展を支える安定要素

中米双方には数多くの問題が存在しているものの、中米関係は30余年にわたって発展し、日増しに成熟し、両国関係には「安定装置」や「バラスト(船を安定させるための底荷)」の役割を果たす要素が絶えず増え続け、中米関係の安定した発展にとっての信頼できる保障となっている。

客観的には、中米両国には多くの共通利益が存在し、二国間、地域、そして全世界といった各レベルに表れている。二国間レベルでは、中米は互いに二番目の貿易相手国である。双方に経済貿易分野においてどれだけトラブルが存在しても、巨大な貿易額は双方の経済面の相互需要と利益の共生を十分に示すものである。地域レベルでは、中米は朝鮮の核危機を抑制し、アジアの金融と経済構造及び東アジアの地域安定維持の面で共通の利益がある。全世界レベルでは、中米はテロ対策、核拡散防止、気候変動、エネルギーの安全性及び世界自由貿易の維持などの問題で広範な協力の余地がある。

中国の国力の上昇に従って、中国に対する米国の重視度はかつてないほど高まり、ひいては米国戦略界のコンセンサスにまでなっている。このコンセンサスを踏まえて、米国は外交における中米関係の地位を昇格させ、世界で最も重要な二国間関係に位置づけた。これは中米関係の基調となり、将来の両国関係の発展にも役立つだろう。

両国は今まで60以上に及ぶ対話と協議のチャネルを構築し、すべての問題分野をカバーしている。そのうち最も注目されているのが戦略経済対話チャネルだ。第1ラウンドの中米戦略経済対話が首尾よく行われたことで、両国の戦略的交流の新しいプラットフォームができ、疑問を解消し信頼感を増す役割を果たしている。中米関係の制度化によって、いかなる問題であってもそれに相応しいルートを通じて速やかに解決されるようになり、ある分野で問題が起きると両国関係の全面的な後退を招いてしまうような事態は回避されるようになった。

中米の国交樹立当時、両国のGDP格差は15倍に達していた。それが2008年には3.5倍に縮まった。中米のパワーバランスの均衡は米国が一方的に中米関係を変える力が下がったことを意味するものである。中国では国内の内部管理が優先され、現存の国際体系への満足度も高いため、中国は両国関係における安定要素と定義することができる。論理的には、中国の力の増強は全体的な関係の安定に役立つだろう。

米国の世界戦略において、中国は問題の対象としてはリストの下位にランクされ、サポート提供者としては上位にある。中国の力とモデルは、中国が米国にとって問題の一つであることを意味してはいるが、金融危機対応、テロ対策、核拡散防止などのテーマと比べると差し迫る問題ではない。逆に、上述のほとんどの外交問題を解決する際には、中国の政策面でのサポートが切り離せない。このような新しい関係性は、間違いなく中米関係の安定に役立つことになるだろう。

このほか、両岸関係(中国大陸と台湾との関係)の改善に伴って、中米関係における台湾問題はコントロールしやすくなってきた。

以上を総合すると、われわれが今後の中米関係を楽観視し自信を持つのには理由があり、中米関係は依然としていさかいはあっても破綻はしないという局面を維持するだろう。オバマ米大統領の訪中は現在の中米関係の良好な局面をさらに確固たるものにするに違いない。

「北京週報日本語版」2009年11月20日

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